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[米国]
VoIP電話大手ボネージ、オープンソースのEnterpriseDBを本格導入へ
(2006年11月21日)
米国の大手VoIPプロバイダー、ボネージ・ホールディングスが、自社データベースに採用しているOracleおよびMySQLを補完するため、オープンソース・データベースのEnterpriseDBを導入する作業に着手した。
ボネージ・ネットワークの社長を務めるティム・スミス氏によると、同社はすでに顧客サポートに対応する発券システムの一部をMySQLからEnterpriseDB Advanced Serverに移植する作業を進めている。同社のEnterpriseDBは、サン・マイクロシステムズのサーバ製品であるSun Fire T1000およびT2000上で稼働しており、OSには試験的に導入されたOpenSolarisが使われているが、今のところ何も問題は発生していないという。
またボネージは、数TBの課金記録データベースをOracle 9からEnterpriseDBに移行させることも「かなり真剣に」検討しているとしている。
スミス氏は、「オープンソースのMySQLと同じ費用で、オラクル・アプリケーションとの互換性など、Oracleに匹敵するパワーを備えている」とし、EnterpriseDBを高く評価している。「オラクルは大きな金槌、MySQLは小さな金槌であり、われわれはその間の製品を求めていた」(同氏)
EnterpriseDBは、1年ほど前に製品出荷が開始されて以来、順調にユーザーを増やしており、今回ボネージが導入を決めたのは大きな一歩と言える。
EnterpriseDB製品を提供するエンタープライズDBのCEO、アンディ・アスター氏によると、現在同社のデータベースを使っている企業は45社に上っているという。EnterpriseDBは、オープンソース・データベースPostGreSQLを高度なトランザクション環境に対応できるよう最適化したカスタマイズ版データベースの1つである。
同社の顧客リストには、中核的なオンライン・ゲーム・システム用のデータベースをOracleから置き換えたソニー・オンラインや、IBM DB2から置き換えたアグリ・ステーツなどが名を連ねている。
ポストグレスによると、15社のパートナーがEnterpriseDBを採用しており、この中には、Solaris 10にバンドルされているPostGreSQLにサポートを提供するために今年8月はじめにEnterpriseDBを採用したサンも含まれている。
エンタープライズDBは、8月に2,000万ドルの融資を獲得したことを明らかにしており、同社がこれまでに受けた融資の総額は、2,850万ドルに上る。
エンタープライズDBは、プロセッサ当たりの年間サポート費用を1ドルから5,000ドルと低く設定することで、イングレスやマイエスキューエルAB、グリーンプラム・ソフトウェアなど、同じくPostGreSQLのカスタム・バージョンを開発している他のオープンソース・データベース・プロバイダーに対抗している。
また、オラクル・アプリケーションとの強力な互換機能を備えていることもあって、導入企業の4分の3は、Oracleデータベースのヘビー・ユーザーであるという。エンタープライズDBののアスター氏は、「各社とも、既存のインフラストラクチャに追加したり、新たなアプリケーションを導入したりしており、第2の調達先として当社を利用しているところもある」と説明している。
フォレスター・リサーチのアナリスト、ノエル・ユハンナ氏は、こうした動きは理にかなっていると評価する。同氏によると、EnterpriseDBなどのオープンソース・データベースは、基幹業務以外の用途で多くの企業に採用されているという。
「多くの企業が、オープンソース・データベースに注目しているが、移行コストを抑えるため、どうすれば既存のアプリケーションに対する影響を最小限に抑えられるのか思い悩んでいる段階だ」(ユハンナ氏)
同氏によると、エンタープライズDBは、この課題を解決するという点で他社を大きくリードしているという。オラクル・アプリケーションの80%以上がEnterpriseDB上で「シームレス」に稼働するからだ。
ボネージ・ネットワークのスミス氏も同意見だ。同氏によると、EnterpriseDBは、Oracleデータベース管理者の再訓練がほとんど必要ないうえ、価格もオラクル製品のおよそ5分の1だという。膨大な量の通話データ記録が保存されており、アクセスも多い課金データベースの移行をボネージが真剣に検討しているのは、こうした経費節減効果に加え、パフォーマンスと拡張性も優れているためだ。
「社内にはサイズの小さな記録が大量にあるが、テーブルのサイズに関係なく負荷に対応できるようにEnterpriseDBシステムを構築し、満足できる結果が得られれば良いと考えている」(スミス氏)
米国ボネージ・ホールディングス
http://www.vonage.com/
(エリック・レイ/Computerworld 米国版)

