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[世界]
2007年のトレンド──ソフトウェア編

(2006年12月07日)

 2006年のソフトウェア業界で顕著になったトレンドは、2007年以降もさらに勢いを増すだろう。ただ、なかには市場の様相が大きく変わる分野もありそうだ。以下、ソフトウェア業界における2007年の注目すべきトレンドを見ていこう。

Windows Vista

 だれもがもう終わったと考えているかもしれないが、リリースが大幅に遅れたWindows Vistaを巡る騒ぎはまだ始まったばかりだ。一般消費者に向けてもうすぐ本格デビューを果たすVistaにとって、2007年は重要な年になる。マイクロソフトはもちろんのこと、Vistaのリリースを心待ちにしていたハードウェア/ソフトウェア・ベンダー、さらにはウォール街までもが、一般消費者がVistaをどのように受け入れるのかを注視し、本当に待つ価値のある製品だったかどうかを見極めようとするだろう。

 また、2007年はアップルコンピュータのMac OSにとってもチャンスの年になる。Windows PCを購入するつもりでいる消費者を引きつけることができるからだ。そのため、Vistaは久しぶりに本格的な競争にさらされることになる。

 Mac OSをVistaの有力なライバルへと押し上げる要因は2つある。1つは、アップルが従来の製品よりも安価なインテル・ベースのハードウェアを提供しているという点。もう1つは、Mac OSがきわめて魅力的な最先端のOSであり、Windowsよりも使い勝手が良いという事実を(これまでもずっとそうだったのだが)、多くの消費者が認識しつつあるという点だ。

SaaS(Software as a Service)

 グーグルと、SaaSのパイオニアであるセールスフォース・ドットコムが快進撃を続けるなか、パッケージ販売してきたソフトウェアをサービスとしてWebから提供するベンダーが増えており、マイクロソフトもまもなくこうした動きに加わるはずだ。

 実際、マイクロソフトは同社のチーフ・ソフトウェア・アーキテクトであるレイ・オジー氏の方針の下で、Webベースのサービス・ビジネスを着実に構築しつつある。近い将来、同社はOSの新バージョンさえもWebから提供しようとするはずであり、VistaがWindows最後のパッケージ版OSになると考えている業界アナリストも多い。

 オラクルやSAPなどもパッケージ・ソフトから移行すると見られており、2007年もSaaSから目が離せそうにない。

仮想化

 2007年も、1台のサーバで複数のOSを動かすことができる仮想化ソフトを多くの企業が導入するはずだ。市場では、ヴイエムウェアを追うかたちで、IBMやマイクロソフトなどの大手ベンダーがシェア争いを繰り広げており、仮想化技術の普及はさらに加速すると思われる。

 また、仮想化ソフトの台頭により、ソフトとハードの価格設定にまつわるこれまでの慣行が大きく変わる可能性も出てきた。そういった意味で、2007年は、業界全体が新たな価格モデルに移行するうえでの“地ならし”の年になるかもしれない。

BI(ビジネス・インテリジェンス)

 BI市場が成長している要因は、ベンダー間の競争が激しさを増している点にある。マイクロソフトがBI製品のポートフォリオを整備しつつあることに対し、ビジネスオブジェクツやコグノスなど従来からBIに注力してきたベンダーは、マイクロソフトが自分たちの地盤を浸食しつつあるのではないかという危機感を強めている。

 残念ながら、彼らの懸念は正しい。2007年末には、BI市場における力関係が現在と大きく様変わりしているかもしれない。

オフィス・スイート

 マイクロソフトが2007年に投入するソフトウェア・パッケージはVistaだけではない。1月末には、改良されたOfficeの新バージョンが店頭に並ぶはずだ。

 しかし、新Officeの位置づけがBIとコラボレーションのためのツールということからもうかがえるように、マイクロソフトは、グーグルをはじめとするオンライン分野のライバルたちがOfficeの市場支配を揺るがせるのではないかと神経をとがらせている。

 マイクロソフトとノベルが最近結んだ提携も、この分野に大きな影響を与える要因の1つだ。ノベルは、2007年1月末に投入するオープンソースのオフィス・スイート「OpenOffice.org」で、マイクロソフトのOfficeに使われている文書フォーマット「Open XML」をサポートする予定だ。これにより、OpenOffice.orgは、多くのユーザーにとって現実的な選択肢となるはずである。

SOA(サービス指向アーキテクチャ)

 数年前からSOAは「注目すべき技術」だと言われ続けてきた。SOAは、アプリケーションをサービスとしてネットワーク上で結び付け、カスタム化されたコンポジット・アプリケーションを開発できるようにするアイデア基づいて生まれたアーキテクチャだ。

 しかし、今のところ、SOAはさほど普及していない。現在SOAを導入しているのは、ビジネス上の課題を解決するプロジェクトを進めている企業だけである。それでも、IBMやBEAシステムズ、マイクロソフトなどは、2007年も引き続き、自社のミドルウェアこそSOAに最適なインフラストラクチャであると主張し続けるだろう。

(エリザベス・モンタルバノ/IDG News Service サンフランシスコ支局)






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