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[国内] 【インタビュー】
「Salesforce.com 2.0」が目指すもの――セールスフォースのヴィーネンダール氏

ユーザーやパートナーが開発したオンデマンド・アプリケーションの流通活性化を図る

(2007年03月30日)

今年3月28日、29日の2日間、東京コンファレンスセンター・品川においてIDGジャパン主催の「SaaS World Conference&Demo 2007」が開催された。国内初の大規模なSaaS(Software as a Service)イベントとなる同コンファレンスの基調講演には、米国セールスフォース・ドットコムのワールドワイドコーポレートセールス&サービス担当のプレジデント、フランク・ヴァン・ヴィーネンダール氏が登壇、同社の取り組みや戦略を披露した。本稿では、講演後に行った同氏へのインタビューの模様をお届けする。

大川 泰
Computerworld編集部

ユーザー/パートナー開発アプリの流通活性化を目指した新戦略

――今回の基調講演では、新たな戦略として「Salesforce.com 2.0」が紹介された。この戦略には、どのようなねらいがあるのか。
「エンタープライズ・レベルの性能と導入の容易さを両立できるのは当社だけ」と話す米国セールスフォース・ドットコムのフランク・ヴァン・ヴィーネンダール氏

 1999年の設立当初からこれまで、セールスフォース・ドットコムは、CRMやSFAをはじめとするアプリケーションのオンデマンド提供を手がけてきた。それと同時に現在は、顧客やパートナーが独自にオンデマンド・アプリケーションを開発できるプラットフォームをSaaSモデルで提供している。当社は、いわば「オンデマンド・プラットフォーム・プロバイダー」に進化を遂げたのである。

 セールスフォースの顧客とパートナーは、アプリケーションの開発/公開/提供を、このプラットフォーム上で行うことができる。具体的には、開発言語/連携プラットフォーム「Apex」で開発したアプリケーションを、「AppExchange」上で公開/提供する。また、有料アプリケーションの販売/請求を行えるように「AppStore」も用意している。このようなオンデマンド・アプリケーションの流通を促す一連のサイクルがSalesforce.com 2.0であり、これによって顧客/パートナーのビジネスの成長を支援し、引いては業界全体を活性化させることが、そのねらいである。

――3月に発表された「Salesforce」の最新版「Spring '07」では、次期バージョンに実装する機能をユーザーによる投票で決定するコミュニティ・サイト「IdeaExchange」で人気が高かった機能を取り入れたという。このIdeaExchangeも、顧客/パートナーが利用できるのだろうか。

 そのとおりだ。Salesforce.com 2.0の一環として、顧客/パートナーが自社開発のオンデマンド・アプリケーションにどのような機能を取り入れるべきかを、他のユーザーの投票で決定するために利用できる。すでに、販売を目的としたオンデマンド・アプリケーションに実装する機能をIdeaExchangeで決定したパートナーも存在する。

大規模企業で培った実績と導入の容易さでSMBに訴求

――基調講演では、さまざまな業種にわたるセールスフォースの国内顧客企業が示されたが、世間に広く認知された大規模企業が多数含まれている。日本においては、大規模企業をメイン・ターゲットとしているのか。

 確かに大規模企業は重要なターゲットだ。しかし、今後は、SMB(Small Medium Business:小・中規模企業)の顧客にも、当社を積極的にアピールしていきたい。

 多数の大規模企業で採用されたことで、Salesforceが数千、数万ユーザーでもサポートできるパフォーマンスや信頼性、可用性を備えていることが証明された。一方で、パッケージ・ソフトに比べ、導入時の作業やコストの負担が小さい。つまり、Salesforceは、エンタープライズ・クラスの性能と導入の容易さを両立している。これは、当社だからこそ実現できたメリットであり、日本のSMBに訴求したいポイントだ。

――現時点でSalesforceは、日本のSMBにどの程度受け入れられているのだろうか。

 現時点ではまだ、市場の立ち上がりの段階だ。ただし、いったん受け入れられれば、日本では一足飛びに導入数が増えると予想している。米国のSMBの中には、すでにCRMを導入している企業が少なくないが、日本のSMBの多くは、まだ積極的にCRMへの投資を行っていないからだ。そうした潜在的な顧客数を考えると、セールスフォースにとって日本のSMB市場は大きなビジネス・チャンスが潜んでいる。

 そのため現在、日本において有力なパートナーとの提携を進めている。これによって当社は、さらに多くの顧客のビジネスを支援できるようになるだろう。






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