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[ドイツ/米国]
SAPとマイクロソフト、mySAP-Office連携ツール「Duet」の開発継続をアピール
ERP市場で競合しつつもパートナーシップを堅持
(2007年04月25日)
ドイツのSAPと米国マイクロソフトは4月24日、共同で開発を進めている「Duet」のロードマップを明らかにした。マイクロソフトがSAPの競合製品「Dynamics」に力を入れていることから、「Office」と「mySAP」の連携ツールであるDuetの存続を危ぶむ声も聞かれたが、両社は今後もパートナーシップを堅持する姿勢を示した。
SAPの副CEOでカスタマー・ソリューション/オペレーション担当社長でもあるレオ・アポテカー氏は、ジョージア州アトランタで開催されている同社の年次ユーザー・コンファレンス「SAPPHIRE '07 Atlanta」(4月22日-25日)で、「マイクロソフトとSAPは、Duetのパートナーシップをいっそう充実、強化していく」と語り、Duetを巡る両社の関係が良好であることをアピールした。
| DuetとMicrosoft Officeアプリケーションとの連携機能 |
SAPによると、昨年6月に出荷が開始されたDuet 1.0(旧称:Project Mendocino)は、現在までに250以上のユーザー企業で使われているという。
だが、マイクロソフトは現在、Duetのライバルとも言える自社製品を準備中だ。同社が3月に発表した、OfficeおよびWebアプリケーション「SharePoint」と、Dynamics製品群とのより緊密な連携を可能にする「Dynamics Client for Office and SharePoint Server」がそれである。
また同社は、従来は主にSMB(中小規模企業)ユーザーの獲得に力を入れてきたが、今後はエンタープライズ・アプリケーションの分野でも、業界トップのSAPと第2位のオラクルに対して積極的に攻めていく姿勢を明確にしている。
マイクロソフトは、5月にリリースするDynamics Clientを、Duetで提供している機能の「スーパーセット」と位置づけている。例えばDynamics Clientは、Duet 1.0とは異なり、マイクロソフトの顧客とパートナーが独自のOfficeビジネス・アプリケーションをカスタマイズ/構築できるよう、Dynamicsによって運用管理される情報およびプロセスへのアクセス権を提供する。
Dynamics Clientのねらいは、特別な教育を受けていないユーザーでも、バックエンドのERPアプリケーションに格納されている情報に容易にアクセスできるようにすることだ。つまり、Dynamics Clientを利用すれば、ユーザーはふだんから使い慣れているOfficeアプリケーションを通してERPデータにアクセスできることになる。
こうした機能を提供するDynamics Clientをマイクロソフトが発表したことで、Duetを共同開発しているSAPとのパートナーシップに亀裂が入ったと見る向きもある。しかし、24日に開かれた記者会見でも、SAPとマイクロソフトの幹部は、Duetに引き続き取り組んでいくことと、両社の衝突を極力避けることを強調した。
SAPのCEOであるヘニング・カガーマン氏は、両社の関係を「良き友」と表現、「マイクロソフトとは、今後もERP市場での良きライバルとして切磋琢磨していきたい」と語った。
また、マイクロソフトのビジネス部門担当社長、ジェフ・レイクス氏によると、両社は今年後半にDuet 1.5、また2008年末にDuet 2.0をリリースする予定だという。
Duetの将来バージョンにより、企業ユーザーはSAPのCRMアプリケーションだけでなく、mySAPのデータにもOfficeスイートからアクセスできるようになる。新しい「シナリオ」をユーザー側で作成できるよう、カスタマイズ機能も盛り込まれる予定だ。ここでのシナリオとは、時間管理や予算監視など、特定のビジネス分野に特化した追加の統合機能を指している。
また、DuetとSharePointの統合も進むもようだ。レイクス氏は、「Duet 2.0はある程度SharePointと統合される。その後、2009年に登場するDuet 3.0のころには、SharePointはDuetの『基盤かつ必須要素』になっているはずだ」と述べている。
(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)
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