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[アジア]
【IDC予測】
最も魅力的なオフショア先、4年後は中国の都市に
多額の投資で整備が進み、バンガロールやマニラを追い抜く
(2007年07月06日)
調査会社の米国IDCは7月3日、最新の「Global Delivery Index(GDI)」を発表し、2011年までに中国の諸都市が、インドのバンガロールやフィリピンのマニラよりも魅力的なオフショアリング先になるとの見通しを示した。
GDIは、アジア太平洋地域の35都市を対象に、人件費、不動産コスト、語学力、政府の政策、インフラ、スタッフの離職率などを基にオフショアリング先としての実力を評価し、結果を指数化して比較したもの。6カ月ごとに見直しが行われる。
最新のGDIによると、バンガロールが首位を占め、マニラ、デリー、ムンバイが続いている。中国の都市では、大連、上海、北京がそれぞれ5、6、7位にランクされている。
IDCのアジア太平洋部門リサーチ・マネジャー、コンラッド・チャン氏は5日、電話取材に対して「インドの都市は、人件費やインフラの面で固有の課題を抱えている」と語った。さらに同氏は、インドは米国や欧州の市場にフォーカスしているが、中国のほうは日本や韓国向けのビジネスで大きなチャンスがあるとの見方を示している。
IDCでは、中国の都市は2011年までに、インドの都市よりも有力なオフショアリング先になると予測している。IDCはその根拠として、インフラや英語力、インターネット接続、技術スキルへの多額の投資により、オフショアリング先としての整備が進むことを挙げている。
一方、フォレスター・リサーチは、オフショアリング先としての中国について、IDCよりも厳しい認識を示している。
2年ほど前は、中国はオフショアリング先として、インドの有力な対抗馬になると見られていた。だが、フォレスターは最近発表した調査リポートで、中国は期待どおりの立ち上がりを見せていないと指摘している。
アウトソーシング・コンサルティング会社テクノロジー・パートナーズ・インターナショナル(TPI)のパートナー、シドハース・パイ氏は5日、IDG News Serviceの取材に対し、中国はオフショアリング先として主に韓国と日本の企業を引き付けているが、これらの企業のほとんどは、現地の事業者に業務をアウトソーシングするのではなく、自前のアウトソーシング拠点を設立していると語った。「中国には大手のアウトソーサーが多くないため」(同氏)という。
パイ氏によると、インドに自前のオフショアリング拠点を設立した欧米企業の多くも、中国で拠点を持っているという。だが、インドのほうが業務規模が大きいと同氏は指摘する。
また、英語の語学力や、知的財産(IP)保護、労働人口の減少に関する顧客の懸念を払拭していないことも、中国にとってはマイナス材料となっている。これに対し、インドは西側のコモンロー(慣習法)を中心とした法治社会として長年の歴史を持っていると、パイ氏は語った。
同氏はさらに、中国人の英語力が4〜5年でインド人並みになることはないと語る。「中国は教育に大規模な投資を行っているが、100年以上も英語を使用しているインドに追いつくには、もっと多くの時間が必要だ」(同氏)
人口動向も、インドが有力なオフショアリング先の座を維持するうえで有利に働く。中国は一人っ子政策の影響で、人口の高齢化が進んでいる。「30歳未満の人口を比べると、中国はインドの約半分だ」とパイ氏は指摘し、「IT業界は主に若いスタッフを雇用する」と付け加えた。
IDCのチャン氏は、「GDIは各都市をさまざまな基準で評価したものだが、企業が実際にオフショアリング先の都市を決定する際には、それら以外にも多くの要因に左右される」と述べている。
(ジョン・リベイロ/IDG News Service バンガロール支局)

