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[国内]
セールスフォース、オンデマンドCRMの新版「Summer '07」を発表

PaaS(Platform as a Service)コンセプトで開発プラットフォームとしての側面を強調

(2007年07月18日)

 セールスフォース・ドットコムは7月18日、オンデマンドCRMアプリケーションの新バージョン「Salesforce Summer '07」のリリースに関する記者発表会を開催し、新コンセプト「PaaS(Platform as a Service:サービスとしてのプラットフォーム)」を披露した。

 PaaSは、ユーザー企業が必要なアプリケーションを開発するためのプラットフォームをオンデマンドで提供することを示すセールスフォースの新コンセプト。なお、今年4月より同社は、「Salesforce Platform Edition」という名称で、CRMのユーザー以外がオンデマンド開発プラットフォームを利用できるサービスを提供している(関連記事)。

 PaaSという新コンセプトを打ち出したことでセールスフォースは、オンデマンド提供の範疇をアプリケーションにとどめず、開発プラットフォームまで広げるという同社の姿勢をあらためてアピールした格好だ。

 Summer '07は、8月より全世界のSalesforceユーザーが利用できるようになる予定。今回のメジャー・バージョンアップは、今年に入って3度目となり、Salesforceは23世代目に移行したことになる。この新バージョンでは、50以上の機能の追加/強化が行われているという。

セールスフォース・ドットコム 製品統括本部長 内田仁史氏

 発表に際し、セールスフォースの製品統括本部長、内田仁史氏は、今回のバージョンアップにおける重要な強化ポイントとして、Javaライクなマルチテナント・プログラミング言語「Apexコード」の正式リリース、オンデマンド・インテリジェント・ワークフローの機能向上、複数のサンドボックス開発環境の提供という3点を示した。

 Apexコードは、昨年の秋に発表され、今年1月より開発者向けのプレビュー・リリースが提供されてきたが、今回より全ユーザーに提供される。オンデマンド・インテリジェント・ワークフローは従来より提供されてきたもので、今回、より複雑なビジネス要件に対応可能となった。

 サンドボックス開発環境は、従来は1つしか使えなかったが、今回より複数使えるようになった。こうした開発プラットフォームにかかわる機能群により、「SaaSと同様にPaaSにおいても、リーダーシップを発揮していく」と内田氏は新バージョンに自信を見せた。

 このほか、今年3月に発表され、北米のユーザーに限定提供されてきた顧客向けポータル機能も強化された(関連記事)。これまで「AppSpace」と呼ばれてきた同機能は、今回より「Salesforce Customer Portal」に名称が変更され、日本国内のユーザーに対しても正式に提供される。

 Customer Portalにより、Salesforceのユーザー企業は、顧客向けのセルフサービス・ポータルを構築することができる。そのポータルにおいて、問い合わせやFAQのほか、注文/請求管理やトレーニング管理、プロジェクト管理などのアプリケーションを顧客と共有することが可能になる。

セールスフォース・ドットコム 代表取締役社長 宇陀栄次氏

 一方、セールスフォースの代表取締役社長、宇陀栄次氏は、同社のビジネスの現状について、グローバルで導入企業数が3万2,300社以上、2008年度の見込み収益が60億ドル、年率成長率が55%を達成したと語り、約2万5,000ユーザーが利用するメリルリンチをはじめ、いくつかのユーザー企業で1万人以上が利用していると紹介したうえで、以下のように語った。

 「3年前は、1社のユーザー企業に対して10ライセンス単位で販売するのが常だった。いつかは、100、1,000、1万ライセンスといった単位のビジネスを手がけたいと考えていたが、それが現実になりつつある」

 また、宇陀氏は、「中小の導入企業を見ると、CRMやSFAに加えて、日本版SOX法対応やコンプライアンスの要請から付加的な機能を追加して利用するというケースが出てきている」とし、同社がCRM機能の高度化を進めると同時に、そうした追加機能を利用したいユーザーに対して、開発プラットフォームが間口を広げる役割を果たすだろうと、PaaSの有効性について語った。

(大川 泰/Computerworld)






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