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[ドイツ]
SAP、PLMソフトの機能拡張パッケージを順次投入へ――新版は3年間見送り

mySAP ERPと同様、頻繁な機能強化でユーザー・ニーズに対応

(2007年08月09日)

 ドイツのSAPは8月8日、PLM(製品ライフサイクル管理)ソフトウェアである「SAP Product Lifecycle Management(SAP PLM)」のロードマップを明らかにした。今後3年間は新版へのアップグレードを見送り、拡張パッケージを比較的短いサイクルで順次投入することで機能強化を図るとしている。

 PLMソフトウェアは、これまでは主に企業のエンジニアリング部門で使用されてきた。だが、製品のライフサイクル全体を管理、洗練することを重視する企業が増えるにつれて、PLMソフトウェアを全社的に使用するケースが目立つようになってきた。PLMソフトウェアは、今では製品開発のトラッキングや、開発プロセスの文書化とサポートにも一役買っている。

 SAPのPLMソリューション管理担当バイスプレジデント、ハンス・タールバウアー氏によると、PLMはすでに同社の重要なビジネスになっており、現在はおよそ5,500社の顧客がSAP PLMを使用しているという。

 もっとも、現行のSAP PLMに不満を持つユーザーも少なくないようだ。とりわけ、ERPやCRM、SCMなどのアプリケーションに保存されている情報をSAP PLM側から引き出す機能を求める声が強まっていると、同氏は語る。

 また、市場での競争も過熱している。1つの象徴的な出来事が、アプリケーション市場でSAPのライバルとなるオラクルが今年5月に、PLMベンダーのアジャイル・ソフトウェアを4億9,500万ドルで買収すると発表したことだ(関連記事)。この買収は、オラクルのPLM製品が顧客の支持をあまり得ていないことが背景にあるとされ、この技術への取り組みを本格化させるための方策だと受け止められている。

 SAPやオラクル以外の企業も、PLMに多額の投資を行っている。35億ドルで米国UGSを買収したドイツのシーメンスや、米国マトリックスワンを4億800万ドルで買収したフランスのCADソフト・ベンダー、ダッソー・システムズなどがそうである。

 SAPは昨年9月、ERPパッケージの現行バージョンである「mySAP ERP 2005」に関して、年1回のペースでソフト全体をアップグレードするのではなく、2010年までは機能強化パッケージを通じて新機能を提供すると発表した(関連記事)。同社は、SAP PLMにもmySAP ERPと同様のアプローチを採用し、短いサイクルで機能拡張パッケージを提供して、導入の可否や導入時期をユーザーみずから判断できるようにする方針だという。

 SAP PLMの最初の機能強化は年内の予定だ。このときは、ポートフォリオ・プランニングに対応する新しいプロセスが投入されることになっている。

 また2008年には、ユーザー・インタフェースを簡素化するとともに、情報の表示を調整して、データにアクセスするユーザーの職務を反映できるようにする。さらに、より文脈に即した情報を提供するための技術も開発中だ。この技術を使えば、製品設計で1つの部品を変更した後でも、エンジニア側が部品の在庫や部品供給会社の所在地などのデータを容易に見ることができると、タールバウアー氏は説明する。

 多くの企業は、新製品の開発にあたり外部パートナーとの協力を密にする傾向が高く、PLMソフトウェアにもそうした用途への対応が求められている。こうしたことから、世界規模でのコラボレーションを可能にする機能を来年投入する予定だと、タールバウアー氏は語った。

 2009年には、アイデアやデザイン、要求条件といった製品固有の情報を集中管理し、それを会社全体に行き渡らせる機能がリリースされる予定だ。また2010年に投入される予定の機能拡張パッケージには、RFIDタグやバーコードなどから得られる情報を製品開発に役立てることを支援する機能が含まれるという。

(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)






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