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[米国]
EMC、個人データ管理のPiを買収――クラウド・コンピューティング戦略を強化へ

「個人データの量が急激に増加していることを踏まえた買収」

(2008年02月25日)

 ストレージ大手の米国EMCは2月21日、個人データの管理ソフトウェア/サービスを開発中の米国Piを買収すると発表した。買収金額は未公表だが、すべて現金で行われるという。

 EMCのCEO、ジョー・トゥッチ(Joe Tucci)氏は、「個人データの量が急激に増加していることを踏まえ、Piの買収を決めた」と語った。

 Piは、ユーザーがオンラインまたはローカルに保存している写真、ビデオ、音楽などの各種データの検索、共有、保護などをサポートするソフトとオンライン・サービスを開発している。まだ正式な製品やサービスは市場投入されておらず、EMCによると、開発中の製品やサービスはベータ段階にあるという。

 EMCはPiを、コンシューマー向け事業の担い手としてだけでなく、同社が進めているクラウド・コンピューティング戦略の核としても位置づけているようだ。アナリストの1人は、クラウド・コンピューティングがストレージ分野の次の大きな波になると見ている。

 スウェーデンのストレージ・インテグレーター、ProactのCTO(最高技術責任者)、パー・セディン(Per Sedihn)氏は、クラウド・コンピューティングについて、「これは基本的に、データの保存、バックアップ、各種管理をネット上で行う技術である。ストレージ分野では、クラウド・コンピューティングが次に脚光を浴びることになるだろう」と説明した。

 クラウド・コンピューティングに関心を持っているベンダーは他にもあり、例えば、Amazonは2年前に「Simple Storage Service(S3)」を開始している。このサービスは、Webサービス・ベースのインタフェースでデータ・ストレージを提供するものだ。

 ProactのSedihn氏はまた、米国Intelなどから出資を受けている米国Nirvanixにも注目しているという。Nirvanixのサービスは、「ユーザー・インタフェースに優れている」(同氏)とのことだ。さらに同氏は、Googleもこの分野に参入する機会をうかがっていると指摘する。

 「クラウド・コンピューティング・サービスは、主に個人消費者や小規模企業で利用されると見られるが、大規模企業も、このモデルを取り入れて社内インフラを構築していくのではないか」(Sedihn氏)

 EMCは第1四半期中に買収を完了する見通しだ。買収後、Piの約100人の従業員は、EMCが新設した「Cloud Infrastructure and Services」部門に加わるという。この部門はすでにオンライン・バックアップ・サービス「Mozy」とクラウド・コンピューティング・サービスのプラットフォーム「Fortress」を手がけている。Piの創業者でCEOのポール・マリッツ(Paul Maritz)氏は、同部門の担当社長兼ゼネラル・マネジャーとしてEMCの経営チームに加わる。なお同氏は、元Microsoft幹部という経歴を持っている。

(Mikael Ricknas/IDG News Service ストックホルム支局)






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