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[米国]
Adobe、RIA実行環境のAdobe AIR 1.0を正式リリース

オープンソース化でRIA市場での足場固めをねらう

(2008年02月25日)

 米国Adobe Systemsは2月25日、リッチ・インターネット・アプリケーション(RIA)実行環境である「Adobe AIR(Adobe Integrated Runtime)1.0」の正式版をリリースした。

 Adobe AIRは昨年6月よりベータ版が公開されている。すでに数十万人の開発者がAdobe AIR対応のソフトウェア開発キット(SDK)をダウンロードし、アプリケーションの開発を行っている。同社によると、BusinessObjects、Salesforce.com、Deutsche Bank、eBay、AOLなどの企業が、Adobe AIRで開発されたアプリケーション/サービスを早期導入しているという。

 AdobeでCTOを務めるケビン・リンチ(Kevin Lynch)氏は、Adobe AIR 1.0はオープンソースであり、希望者は同社の開発者向けWebサイトから無料でダウンロードできると説明した。

 Adobe AIRは、デスクトップ環境でRIAの実行を可能にするランタイム・プログラムである。Adobe AIRを利用すれば、HTMLやAjax(Asynchronous JavaScript and XML)、FlashなどのWeb開発言語で開発したアプリケーションを、ユーザーのデスクトップ上でローカルに動作させることができる。

 またAdobeは同日、RIA対応の開発プラットフォーム「Flex 3」の最新版と、「Adobe BlazeDS」もリリースした。Adobe BlazeDSは、RIAにおけるデータ転送の機能とパフォーマンスの改善を支援するツール・セットで、RIAにメッセージング機能とリモート機能を組み込むこともできる。なお、これらもオープンソース化されており、無料で入手できる。

 Adobeは、Adobe AIR 1.0やその関連ツールを投入することで、ライバルとなる米国Microsoftが支配するビジネス・アプリケーションやデスクトップ・アプリケーションの分野にも本格的に参入しようとしているようだ。

 一方Microsoftはブラウザ・ベースの技術である「Silverlight」や、Webデザイン・ツール・セットの「Expression Web Designer」などをリリースし、「RIAツール=Adobeのツール」という構図を切り崩そうと躍起になっている。

 現在Microsoftが進めている米国Yahoo!の買収計画が成功した場合、Yahoo!のWebサイトやサービスでは、FlashではなくSilverlightが利用されるにようになると見られている。

 この点についてLynch氏は、インターネット・ユーザーの間でFlashが99%の普及率を達成するまでに10年の歳月を要したことを挙げ、「MicrosoftがYahoo!の買収に成功しても、Flashの地位が揺らぐ心配はほとんどない」との見解を示した。

 Adobeは2005年に米国Macromediaを買収して以降、RIA関連ツールの開発に注力しており、一定の成果を上げている。現在のところ同社にとってMicrosoftは大きな脅威となっていないようだ。

(Elizabeth Montalbano/IDG News Service ニューヨーク支局)






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