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[米国]
ヤフーが買収額の引き上げを再度要求――バルマー氏からの書簡に返答

敵対的買収に不快感。増額されれば買収に応じる意志も

(2008年04月08日)

 米国Yahoo!の取締役会は4月7日、米国MicrosoftのCEO、スティーブ・バルマー(Steve Ballmer)氏に宛て書簡を送り、敵対的買収を示唆しているMicrosoftに対し不快感を示す一方で、提示された買収総額446億ドルの引き上げを条件に買収へ応じる可能性があることを明らかにした。

 Yahoo!は書簡の中で、「当取締役会は貴社の買収提案を綿密に検討し、Yahoo!および株主にとって最善策ではないという結論に全会一致で達したため、2008年2月11日に公式に提案を拒否した」と述べ、これまでと同様の一貫した立場を主張した。また同社は、最後通達、あるいは脅しとも言える敵対的買収は受け入れ難いと語った。

 Microsoftはこの書簡に対し、コメントすることを拒否している。

 今回の書簡は、Ballmer氏が4月5日にYahoo!へ送った書簡に対する返信となる(関連記事)。Ballmer氏は、Yahoo!に対して3週間以内に420億ドルの株式公開買付(TOB)に応じなければ、委任状争奪戦を展開し、買収価格をさらに引き下げる可能性もあると伝えていた。なお、買収総額が元の提示額よりも下がっているのは、Microsoftの株価が下落しているためだ。

 Yahoo!は、Microsoftが敵対的買収を示唆したことについて、「当初提案された友好的買収という目標に反しており、委任状争奪戦は非生産的だ」と批判している。さらに、「当取締役会が豊富な知識を基にあらゆる代替案を客観的に判断し、企業価値の最大化を目指していることを、Yahoo!の株主が理解してくれる自信はある」と述べた。

 一方でYahoo!は、株主にとって最善策であると判断できれば、Microsoftの提案を受け入れる可能性があるとして、暗に買収額の引き上げを求めている。

 Yahoo!は、「(現在の)買収提案内容は、Yahoo!と株主にとって最善策ではないという取締役会の見解は変わらない」としたうえで、「Yahoo!の企業価値を十分に認める価格であれば、Microsoftとの取引も含め、あらゆる企業の提案を受け入れる意志がある」と述べた。書簡は、「われわれは、株主に対して最大の価値をもたらす方法を選択するという確固たる意志を持っており、正当な価値以下で当社を売り渡すことをだれにも許していない」という文章で締めくくられている。

 カリフォルニア州サンホゼを基盤とする米国Enderle Groupのアナリスト、ロブ・エンダール(Rob Enderle)氏は、Yahoo!のような立場に置かれた場合、株式市場が下落している事実を企業は問題にせず、市場価値、あるいは購入者の希望額より高い金額を求めるものだと解説する。

 Enderle氏は、Microsoft側が市場価値より高い金額を提示していると考えているのに対し、Yahoo!側は提案額が企業価値を過小評価していると考えているため、両社の間に相当なあつれきが生じていると語った。

 「Microsoftは、市場価値より高値で売る機会を与えたのに、Yahoo!が自分の提案に飛びつかないことに気分を害している。一方でYahoo!は、Microsoftが不当に安い価格でだまし取ろうとしていると感じている。両社の距離は遠い」(Enderle氏)

 さらにEnderle氏は、両社の交渉が非常に個人的な関係に突入しており、このようなケースは双方にとって代償が大きいと指摘した。

 同氏は、「両社とも一歩離れたところから状況を見ていったん深呼吸しないと、ともに高い代償を支払うことになる」と語る。「Microsoftが敵対的買収を決行すれば、Microsoftは相当な経費を費やすことになる。一方、もし買収が失敗したとしても、Yahoo!が受ける被害は甚大だ。敵対的買収は、両社にとって最善策とは言えない」(Enderle氏)

(Linda Rosencrance/Computerworld米国版)




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