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【解説】
なぜ優秀な社員ばかり辞めていくのか

5つの原因から探る職場環境の改善策

(2008年08月25日)

景気が低迷し、雇用が不安定になったとしても、優秀な人はすぐに新しい仕事を見つけられる。グローバル・コンサルティング会社のWatson Wyatt Worldwideで人材マネジメントの責任者を務めるポール・デヤング(Paul De Young)氏は、「優秀な社員はいつでも採用される。マネジャーは彼らが職場にとどまりたいと思うような環境を整備する必要がある」と語る。さて、あなたの会社ではどうだろう。デキの悪い管理職者が、優秀な社員を転職に追いやっていないだろうか。本稿では優秀な社員が辞めていく原因と、その改善策を紹介する。

Mary K. Pratt
Computerworld米国版

原因1 創造性を抑圧する

 「プログラマーや開発者は、仕事のプロセスに確固たる信念を持っている。そのため、彼らと(彼らの上司である)マネジャーが衝突するのはよくある話だ。しかし、上司の権限で彼らを押さえつけてもよいことはない」と語るのは、カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)CyLabの創設ディレクター兼工学部長を務めるプラディープ K.コスラ(Pradeep K. Khosla)氏である。

 同氏の知り合いである優秀なITアーキテクトは、会社に必要だと考えたシステム設計プロジェクトを却下されたため、あっさり退職したという。

改善策1 アイデアとポリシーのバランスをとる

 いかにすぐれた社員でも、常に自分の思いどおりに仕事ができるほど会社は甘くない。しかしマネジャーは、社員の創造的なアイデアと企業のポリシーのバランスを取る必要がある。

 「企業は最上層部から現場まで、社員が創造的に働けるような環境を提供しなければならない。とはいえ、ほとんどの企業は、社員の労働時間の20%を好きなプロジェクトに費やせる米国Googleのようなワークスタイル・モデルを採用することは不可能だ。しかし、企業は優秀な社員が通常の仕事ではなく、自分の創造性を伸ばすプロジェクトに一定の時間を使えるように努力すべきだろう」(デヤング氏)

原因2 細かい業務まで管理する

 年商10億ドルの企業の創業経営者が、すべてのIT支出について自分の承認を得ることを要求したり、社員のタイム・シートを逐一チェックしたりすることは考えにくい。

 しかし、大手ホテルチェーンの米国Accor North AmericaでITテレコムおよびサービス担当副社長を務めるエイドリアン M.バトラー(Adrian M. Butler)氏は、そうした経営者の下で働いていたITディレクターを知っている。

 その経営者の行き過ぎた管理体制は、「マイクロ・マネジメント」と呼ぶべきものだったという。バトラー氏は、「こうしたマイクロ・マネジメントのせいで、社員らは『自分たちの実力は信頼されていない』と感じてしまった」と語る。

 ちなみに知り合いのITディレクターは、わずか2カ月で退職した。

 「彼は仕事の権限を与えられていないと絶望していた。そう感じていたのは彼だけではなかったようだ。そのITディレクターを採用した経営幹部も、同様の理由で退職したそうだ」(バトラー氏)

改善策2 信頼関係を構築する 

 この問題は意外と厄介だ。米国Catholic Human Services-ArchdioceseのCIO、フランツ・フルーウォルド(Franz Fruehwald)氏は、「マイクロ・マネジメントは、企業ポリシーの決定というよりも、個人の性格の問題だ。実は私も過去にそうした上司の下で働いた経験がある」と語る。

 この問題を改善するには、上司と部下が信頼関係を構築することだ。そして信頼できる部下に率直な意見を求めるようにすれば、上司は自分のマイクロ・マネジメントに気づき、過剰な口出しをしないようになる。

 「私自身、率直な話ができる数人の直属の部下に、こうした問題があったらストレートに言ってほしいと伝えている」(フルーウォルド氏)


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