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[米国]
SCO対IBM訴訟──マイクロソフトの関与を示唆する申立書が提出

(2006年10月10日)

 今年10月8日、米国SCOグループと米国IBMの間でかねてから続いているLinuxの特許を巡る争いに新たな動きがあった。投資会社ベイスター・キャピタルによるSCOへの投資支援に米国マイクロソフトが同意していたことを示唆する文書をIBMが裁判所に提出した。

 ベイスターの幹部は、これまでマイクロソフトがベイスターをSCOに紹介したと語っていた。しかし、同社の経営幹部であるラリー・ゴールドファーブ氏は、ユタ州連邦地裁に提出された申立書のなかで、マイクロソフトの関与がそれだけではなかったことを明らかにした。

 同申立書によると、マイクロソフトのコーポレート・ディベロップメント/戦略担当シニア・バイスプレジデントである幹部(申立書にはミスター・エマーソンとだけ書かれている)は、CSOに対する5,000万ドルの投資のうちベイスターが負担する部分を同社が“保証”すると約束したという。ゴールドファーブ氏は、ベイスターが投資を行ったあと、マイクロソフトから折り返しの電話がかかってこなくなり、保証を約束した幹部は解任された可能性があるとしている。同社は最終的に購入した株をSCOに売却し、損失を計上。SCOの資本回転率が高いうえ、製品の将来性にも疑問があることから株の売却を決断したという。

 マイクロソフトに対して10月9日、この件に関してコメントを求めたが、回答は得られなかった。同社の広報担当者は、ウォール・ストリートジャーナルのオンライン版の中で、ベイスターに対する投資の保証などは一切行っていないと説明している。

 マイクロソフトはこれまで、ベイスターの投資にかかわった兆候がないかどうか精査してきた。仮にこのような動きがあった場合、同社にとって脅威になっているLinuxの発展を阻害するため、IBMに対するSCOの訴訟を同社が支援したと受け取られかねないからだ。

 業界アナリストも、マイクロソフトがベイスターに対して投資の保証を行ったとすれば、非常にリスクの高い行動と指摘する。市場調査会社オーブムのアナリスト、ガリー・バーネット氏は、「マイクロソフトが大規模な調査を行っているのを見るかぎり、同社が何らかの陰謀に関与した可能性は非常に低いと思う。メリットがあまり大きくないうえ、デメリットが大きいからだ」と語る。

 IBMとSCOの法廷闘争は、SCOが所有権を主張するソース・コードをベースにしたオープンソース・ソフトウェアをIBMが提供しているとして同社を訴えた2003年に始まった。その後、SCOは、Linuxを使っている企業も特許侵害で訴える構えを見せていた。しかし、今年7月には、SCO側が特許侵害の詳細な内容を示さなかったとして、同社から出されていた200件近い訴えを退ける決定が下された。

 なお、申立書のPDFファイルは、グロックローのWebサイトにポストされている。

(ナンシー・ゴーリング/IDG News Service ダブリン支局)






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