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[米国]
デルタ航空、3年計画のSOAプロジェクトに着手
(2006年12月11日)
米国3大航空会社の1つであるデルタ航空は今週、中核的なITバックボーンをSOA(サービス指向アーキテクチャ)に置き換えるプロジェクトを3年計画でスタートさせる予定だ。
デルタ航空の子会社で、IT業務を担当するデルタ・テクノロジーは、複数のシステム間でメッセージのルーティングを行っているITバックボーン「Delta Nervous System(DNS)」のアップデート作業を今週から開始する。DNSは、顧客のチェックインや搭乗手続き、利用頻度の高い顧客のためのSkyMilesプログラムなどを管理する基幹システムだ。
デルタ・テクノロジーの主任設計者で、エンタープライズ・アーキテクチャ/ミドルウェア・フレームワーク担当ディレクターのロールス・ホイットルセイ氏によると、“DNS 2.0”と名付けられたこのプロジェクトの目的は、現在DNS上で稼働しているBEAシステムズのOLTPミドルウェア「Tuxedo」を、標準ベースのSOA技術に置き換えることにあるという。同氏は、SOAを導入することで、システム間でデータを移動させたりするのが容易になると説明する。
「われわれは、業界標準のアーキテクチャを導入し、その中で次世代の製品や技術に移行したいと考えている。標準技術を採用することで実用化までの時間を短縮するとともに、システムの柔軟性をより高めることが目標だ」(ホイットルセイ氏)
なお、プロジェクトの費用については、同氏は明らかにしていない。
Tuxedoからの解放
ホイットルセイ氏によると、デルタ航空はTuxedoに不満を感じてはいないものの、基幹システムをリプレースするうえで、Tuxedoをベースとする独自技術に縛られないようにする道を選んだという。
デルタ航空では、米国ティブコ・ソフトウェアのSOAツール・セット「ActiveMatrix」を用いてDNS 2.0の基盤を構築する計画だ。
ティブコが先週発表したActiveMatrixは、中核的なビジネス・ロジックを、細かな構成内容をすべて自動的に管理する「仮想化されたサービス」として適用できるよう設計されている。このActiveMatrixに対し、デルタ航空は来年、Tuxedoで開発された100以上のJava、C++、.NETサービスを移植する予定だ。
ActiveMatrixによってサービスを仮想化することで、アプリケーションの構成作業も減る見通しだ。ホイットルセイ氏はサービスの仮想化について、「稼働させるサーバなどに関係なく、アプリケーションを動かせるようにしたいと考えている。そうすれば、サービスがどこで機能しているかを知る必要はなくなるわけだ」と説明する。
もっとも、システム・アーキテクチャの変更はリスクを伴うことも確かだ。同氏は、SOAの導入が、ビジネス・プロセスを管理するビジネス・ユーザーとサービスの開発担当者の両方に負担をかけることを認めている。
例えば、ビジネス・ユーザーの場合、ポリシー・ベースのビジネス・プロセス管理にまつわる課題について十分に検討しなければならない。また、サービスを開発する側でも、レジストリ内のどのサービスが実際に再利用されるのかをチェックするなどの必要が生じる。
米国の調査会社フォレスター・リサーチのアナリスト、ランディ・ヘフナー氏は、デルタ航空がSOAの導入を決めたことについて、「社内でやり取りされるメッセージやアプリケーションの透過性を高めるという、SOAの導入について回る課題を解決できるかどうかがカギ」と分析している。
(ヘザー・ヘイブンステイン/Computerworld オンライン米国版)
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