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[米国]
エンドユーザーの信頼を得るための「実践3カ条」

(2006年12月27日)

 IT部門に求められるスキルの1つは、エンドユーザーとの信頼関係を築くことだ。彼らの信頼を得ることが、ITプロジェクトを成功に導く大きなカギとなる。

 「信頼こそ力の源だ。これがなければ、どんなプロジェクトも絶対に成功しない。エンドユーザーとの信頼関係があって初めて、IT計画の基盤を確立することができる」

 こう語るのは、米国の法律事務所クーリー・ゴッドワード・クロニッシュのIT/セキュリティ・マネジャー、アンディ・アビラ氏だ。氏は、エンドユーザーとの信頼関係がIT部門にとって重要だと力説する。

 では、どうすればエンドユーザーの信頼を得ることができるのだろうか。アビラ氏らの実体験に基づく3つの“忠告”に耳を傾けてみよう。

1. “テクノ・バブル”にならないよう注意しながら、明確な意思疎通ができるよう努力する

 エンドユーザーだからといって、IT業界のトレンドに無頓着だとはかぎらない。最近では、最新のITに精通している人間も多くなった。しかし、ITをビジネスに生かすことが企業にとって重要である以上、まずはその点をエンドユーザーに理解してもらう必要がある。技術だけに目を奪われないように彼らを“指導”することができれば、おのずと信頼関係も生まれてくる。

 また、これは相手が管理職の場合でも同じだ。ビジネス上の優位性について知りたい管理職に対し、技術面での優位性を重点的に説明しても、効果はあまり期待できない。

 コロラド州雇用者信用組合の上級ネットワーク管理者、トム・ゴンザレス氏は、役員などの管理職に対して、技術面の詳細な説明の代わりに、ビジネスに与える影響という観点から、その技術によって実現できることを説明するようアドバイスする。

 「例えば、PIXファイアウォールのコードを書き直すことに成功したと言われても、管理職の人間はピンと来ないだろう。彼らが知りたいのは、生産性を損なうことなくファイアウォールをアップグレードできるかどうかという点だ。エンドユーザーに不便をかけないよう対策を講じていること、ユーザーにサービスを提供できるようにするほうが重要だと認識していることなどを、彼らにきちんと示す必要がある」(ゴンザレス氏)

2. ITスタッフに対する技術的なトレーニングを最優先で実施する

 「トレーニングに関する理解に誤りがあってはならない」と語るのは、ペンシルベニア大学のIT担当上級ディレクター、ドナ・マンリー氏だ。同氏は、ITチームの強化に時間を使うことは、スタッフの士気を高めると同時に、エンドユーザーの信頼性を獲得するうえできわめて重要だと主張する。

 マンリー氏は、データセンターの拡張プロジェクトに取り組んだ際、チーム・メンバーに訓練を施して最新の技能を身に付けさせた。「ITスタッフの能力が上がれば、彼らを見るエンドユーザーの目も変わってくる」と同氏は言う。

 前出のアビラ氏も、マンリー氏の意見に同意する。「われわれが実施しているトレーニングは技術的な観点にフォーカスしたものなので、導入しようとしているシステムや技術についてきちんと理解することができる」と同氏。アビラ氏は、自分の部下が第三者機関やベンダーの資格認定を取得したり、セミナーや司法サービス関係の相互支援グループに参加したりするのを奨励しており、それが組織内での信頼関係の構築にもつながっていると語る。

3. エンドユーザーと定期的に話し合う機会を設ける

 コンサルティング会社タトゥーンのエグゼクティブ・サービセズ・パートナー、ポール・レメライズ氏によると、ITプロジェクトに関する話をしている途中で、エンドユーザーが「われわれが」や「われわれを」といった言葉を口にするようになったら、それは彼らがIT部門を組織の重要な要素として位置づけていることの表れだという。

 同氏はまた、問題が生じたときに、エンドユーザーの身になってきちんと考えることが重要だと説く。同氏は、ユーザーの要望から目をそらすITマネジャーが多いと嘆き、次のような例を挙げる。

 ある日、リモート・サイトにいるエンドユーザーからパフォーマンスが低いという苦情が来た。この場合、そのオフィスのネットワーク帯域幅を増やし、そこに常駐しているユーザー全員のパフォーマンスを高めることが本来の解決策だ。しかし、あるITマネジャーは、そうするのではなく、そのユーザーのPCに手を加えようとしたという。

 これは極端な例かもしれないが、ささいなことであっても、場合によってはエンドユーザーの信頼を失うことにつながるので注意が必要だ。

 ペンシルベニア大学のマンリー氏は、大学のIT円卓会議やパワーユーザー・グループに加わることで、エンドユーザーとの接点を維持しようと心がけている。「ユーザーが抱いている懸念を理解するのに役立つ」というのがその理由だ。

 一方、アビラ氏は、エンドユーザーからの信頼を得るには、直接会って話をすることも重要だとアドバイスする。

 「私は、ヘルプデスクのサポートを必要とする現場の人々と会うことを楽しみにしている。かつて新システムへの移行プロジェクトに携わっていたときは、何度も現場に足を運んだ。今でも、電話とヘルプデスク・サポートに加え、必ず現場でサポートを行うようにしている。そうしておけば、のちに電話サポートを行うときでも、スムーズに事が運ぶことが多い」(アビラ氏)

(サンドラ・ギトレン/Network World 米国版)






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