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[米国]
シスコとアップル、それぞれの言い分──「iPhone」の商標権問題は話し合いから法廷闘争へ
(2007年01月12日)
米国シスコシステムズは、「iPhone」の商標権が侵害されたとして、米国アップルを提訴した。シスコによると、アップルはかねてからiPhoneの商標取得を希望していたが、両社が合意に達する前にアップルが同名の製品を発表。話し合いは一転、法廷闘争となりそうだ。
| 注目度はピカイチ、アップルの“iPhone” |
今回アップルがMacworld Conference & Expoで発表したiPhoneは、携帯音楽プレーヤ「iPod」の機能を搭載した携帯電話機である。
同製品はマルチタッチ・ディスプレイを備えたスマートフォンで、200万画素のカメラ、ビデオiPod、アドレス帳、各種のオーガナイザ機能、Webブラウザなども搭載。Macworld Conference & Expoで最も注目された製品だ。これに対する高い期待から、同社の株価は1月9日と10日の2日間、連続して上昇した。10日の終値は前日より約5%も高い97ドルだった。
一方、シスコの“iPhone”は、シスコの一部門であるリンクシスが2000年から利用しているVoIP端末の登録商標である。シスコの広報担当者であるジョン・ノオ氏は、2年前からアップルがiPhoneの商標取得を希望しており、両社で協議していたことを明らかにしたうえで、今回のアップルの姿勢を以下のように批判した。
| シスコは自社のWebサイトトップに“iPhone”を掲載している |
「われわれは1月8日夜にも商標譲渡の条件について協議した。しかし、スティーブ・ジョブズ氏(アップルのCEO)がMacworld Conference & Expoで“iPhone”なる携帯電話機を発表したとき、われわれはアップルから署名済みの契約書を受け取っていなかった。アップルはわれわれと長期にわたり商標取得について協議している。これは、アップルがiPhoneの名称がシスコのものであると認めている証拠だ」
一方、アップルのワールドワイドiPodマーケティング担当副社長であるグレッグ・ジョスウィアク氏は、IDG News Serviceの取材に対して、「シスコのiPhoneはVoIP電話機であり、アップルのiPhoneは携帯電話機だ。この2つは異なる製品であり、アップルはシスコの商標を侵害していない」と語っている。
こうしたアップルの主張に対し、シスコの上級副社長兼法務責任者であるマーク・チャンドラー氏は以下のように反論する。
「現在のシスコのiPhoneはVoIP電話機の名称だが、将来的には家庭用電話機、携帯電話機、オフィス用電話機などにも幅広く利用される。なぜなら“電話”は、今後PCとの融合によって無限の可能性を秘めたデバイスになるからだ。そのためにもわれわれは“iPhone”というブランドを守る必要がある」
強行とも言えるアップルの行動に対し、専門家の間ではアップル劣勢という見方が広まっている。
米国の法律事務所ホプキンス&カーリーの商標弁護士であるアロン・リービ氏は、「アップルがシスコとiPhoneの商標獲得について協議していたのであれば、アップルによる故意の侵害と見なされる可能性がある。どのような形であれ、アップルがiPhoneの名称を使うのは“危険な動き”だ」との見解を示した。
また、リービ氏は今後の展開として、「アップルはシスコが昨年夏まで“iPhone”という名称で製品を発表していなかったことを理由に、名称の使用が可能だと考えていたと主張する可能性がある」と指摘する。
さらに同氏は、シスコが提訴した真意について、「シスコが提示した商標譲渡契約書にアップルが署名するよう圧力をかけるためではないか」と分析している。
(ロバート・マリンズ/IDG News Service サンフランシスコ支局)
- 米国シスコシステムズ
- http://www.cisco.com/
- 米国アップル
- http://www.apple.com/
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