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[米国]
デル、コンシューマー部門トップにモトローラ幹部を招聘
(2007年02月19日)
米国デルは2月16日、モトローラのエグゼクティブ・バイスプレジデント兼モバイル・デバイス部門担当社長、ロン・ギャリックス氏を、2月19日付けでグローバル・コンシューマー部門の担当社長に任命すると発表した。
デルの創業者のマイケル・デル氏が1月31日、同氏からCEOの地位を譲られ同社を2年間経営してきたケビン・ロリンズ氏に代わってCEOに復帰すると発表して以来、デルは素早い動きを見せている。2月14日に、EMS(電子機器受託製造サービス)大手ソレクトロンの社長兼CEOだったマイケル・キャノン氏を新設のグローバル・オペレーション部門の責任者に招くと発表したばかりだ。
ロリンズ氏のCEO在任中、デルは収益が悪化を続け、PC市場トップの地位をヒューレット・パッカード(HP)に奪われたほか、発火事故を受けてノートPC用バッテリ数百万個のリコールに追い込まれた。
また、会計処理に関してSEC(米国証券取引委員会)の調査を受け、ナスダック市場からの上場廃止の瀬戸際に立たされたほか、一部の投資家から、インテルからひそかにリベートを受け取り利益を水増ししていたとして訴訟を起こされている。
モトローラは16日、ギャリックス氏の辞任を発表。グローバル販売担当シニア・バイスプレジデントのレイ・ローマン氏とグローバル・デバイス担当シニア・バイスプレジデントのテリー・ベガ氏が暫定的に共同でギャリックス氏の後任を務めるとしている。
ギャリックス氏はデルで、デスクトップPC、ノートPC、ソフトウェア、周辺機器など、すべての消費者向け製品を担当するグローバル・コンシューマー部門を率いることになる。
同部門はグローバル・オペレーション部門と同様に、デルの開発途上国向け事業の強化などを目的に新設された。デル氏がグローバル・コンシューマー部門のトップとしてギャリックス氏を選んだ背景には、同氏がモトローラの欧州、中東、アフリカ向けのPCS(パーソナル・コミュニケーション・サービス)と、年商280億ドルの携帯端末部門の責任者を務めていたという経緯がある。
マイケル・デル氏は16日に発表した声明の中で、「オンライン人口は今後数年で10億人から20億人に倍増する。そうした新しい消費者の多くは、急成長している新興地域に住んでいる」としたうえで、今回の人事について次のように説明している。
「われわれがギャリックス氏に期待しているのは、新しい基準に基づいて、革新的な製品設計を行い、最高の顧客体験の提供に向けてリーダーシップを発揮し、製品とサービスの柔軟な開発と流通を実現する、グローバルな消費者向け事業部門を作り上げてもらうことだ」
デルは16日、顧客の声を集めることを目的としたオンライン・コミュニティ「Dell IdeaStorm」とYouTube型のビデオ共有サイト「StudioDell」も同時に発表している。
デル氏は2月2日、社員にメモを送付して経営改革に取り組むことを宣言し、数年間CEOにとどまることを約束したほか、同氏に直属するマネジャーの数を減らすとともに、ボーナスを減額する方針を示した。
同氏はデルの業績回復に向けて、中小企業向け販売、大企業向けのサーバとストレージ、新製品の設計サイクルの短縮、新興市場向け販売の拡大に重点を置く戦略を進めている。
アナリストは、戦略が成功する可能性は、デル氏が引き続き決断力を発揮して、新興市場の攻略計画の策定、PCの品質向上、企業顧客への再注力を進める場合に限られるだろうと指摘している。
J.ゴールド・アソシエイツの主席アナリスト、ジャック・ゴールド氏は、「最大の問題は、デルが勢いを失っていることだ」としたうえで、「デルはかつては独走していたが、今では人々は、HPと比較してデルの業績を評価するようになった。また、デル製品の品質も落ちている。以前はデルに全幅の信頼を置いていたのに、今では批判している人を私はたくさん知っている」と述べた。
(ベン・エームズ/IDG News Service ボストン支局)
- 米国デル
- http://www.dell.com/
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