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[米国]
デル、Q1決算で増収でも10%の人員削減へ
デル氏は「顧客のための重要な措置」とコメント
(2007年06月01日)
米国デルは5月31日、今後12カ月以内に、従業員8万8,100人の10%(8,000人強)を削減すると発表した。同社では今回の人員削減について、「製品開発、資材の調達、サービスなど業務全般にわたる経費見直しの一環」としている。
同社のCEOを務めるマイケル・デル氏は、声明文の中で、人員削減が困難な作業であることを認めたうえで、「今後、われわれが顧客に対し、過去に例を見ない“価値”を提供するため、きわめて重要な措置を取る必要がある」と述べている。
今回発表された人員削減は、今年1月にデル氏が同社のCEOに返り咲いてから矢継ぎ早に打ち出している業務改革の一環であるようだ。
デル氏がCEOの座をケビン・ロリンズ氏に譲っていた2年半の間、同社は不正会計を巡る株主提訴や、ノートPCバッテリのリコール、さらには世界PC出荷台数でヒューレット・パッカード(HP)にトップの座を奪われるなど、苦境が続いていた。
デル氏はCEOに復帰してから、経営幹部の大幅な刷新や、全従業員の賞与制度の見直しなどに着手している。また、Linux OS搭載PCの販売や、ウォルマートでのPC販売など、既存のビジネス・モデルを大幅に見直し、「顧客の要望を第一に考える」(同社)方向に舵を切っている。
また同社は同日、2008年度第1四半期(2-4月末締め)の決算も発表した。それによると、売上高は前年同期比2.8%増の146億ドル(1株利益0.34ドル)、純利益は7億5,900万ドル(前年同期7億6,200万ドル)となり、わずかながらも増収だったことが明らかになった。
なおこの数字は、トムソン・フィナンシャルが集計したアナリストの平均予測(売上高139億5,000万ドル、1株利益0.26ドル)を上回っている。
部門別で見ると、サーバ部門の売上高は前年同期比19%増の16億ドル、ストレージ部門の売上高は同13%増の5億ドルと、好調な伸びを見せている。
実際、デル氏が打ち出している業務改革の成果はすでに見え始めている。2008年第1四半期の業績がアナリストらの予想を上回った背景には、DRAMチップやマイクロプロセッサなどの資材調達で大幅なコスト削減に成功したことが挙げられる。
このような業務改革は、市場関係者や顧客からはおおむね好意的に見られている。ただし、今回の人員削減には批判的な見方をする向きもあるようだ。
米国エンビジョニアリング・グループのアナリスト、リック・ドーアティ氏は、今回の人員削減について、「市場が変化し、再建が予想以上に困難であることを、同社が認識しつつある証拠だ」と指摘する。
「現在のデルを取り巻く状況は、デル氏が経営の第一線から退いたときとは違う。従業員数も、取引ベンダーも増え、中国への依存度も高くなっている。デル氏がCEOに復帰しても、いきなり成果を上げられるわけではない。市場は大きく変化しているのだ」(ドーアティ氏)
なお同社は同日、不正会計問題の報告と財務報告に関する調査のため、2007年度第4四半期に4,600万ドルを支出したことを明らかにしたうえで、「不正会計問題に関する調査は完了した」と発表している。
(ベン・エームズ/IDG News Service ボストン支局)
- 米国デル
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