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[米国]
クアルコム製チップの輸入禁止命令、巡回控訴裁が取り消し請求を却下

大統領の拒否権検討期間が終了するまで対応せず

(2007年07月23日)

 米国連邦巡回控訴裁判所は7月20日、米国国際貿易委員会(ITC)が6月に下したクアルコム製チップ搭載製品の輸入禁止命令について、これを取り消すよう求めたクアルコムの請求を却下した。

 連邦巡回控訴裁判所は同請求の却下理由について、ジョージ・ブッシュ大統領の検討期間が終了するまでは命令停止を検討することができないと説明した。ITCが命令を出した6月7日から60日以内であれば、大統領は拒否権を行使し、輸入禁止命令を覆すことができる。

 今回の請求却下を受け、クアルコムの広報担当者、エミリー・ジン・キルパトリック氏は、大統領が拒否権を行使しなければ、同社はあらためて連邦巡回控訴裁判所に上訴すると語った。

 ITCは6月7日、米国ブロードコムの特許をクアルコムが侵害しているとして、クアルコム製の3G(第3世代)対応モバイル・チップを搭載した携帯電話およびPDAの新製品を対象に、米国内への輸入を禁止する命令を下した(関連記事)。これに対し、クアルコムは命令の停止を請求したが、6月下旬に却下されている。

 連邦巡回控訴裁判所に対するクアルコムの命令停止請求には、ベライゾン・ワイヤレス、スプリント・ネクステル、TモバイルUSA、モトローラ、AT&Tモビリティ、LGエレクトロニクス・モバイルコムUSAなど多くの携帯電話関連企業が加わっていた。

 だが、このうちベライゾン・ワイヤレスは7月19日、ITCの命令の取り消しを求める活動への参加を取りやめ、輸入禁止対象のチップを搭載する携帯電話の販売を可能にするライセンス契約をブロードコムと締結したことを明らかにした(関連記事)。

 クアルコムはこれを建設的な動きと評したが、この契約締結を機に、「企業が個別に契約によって問題解決を図るとの見通しに立ち、大統領が拒否権を行使しない可能性が高まった」という見方が出ている。

 クアルコムは先週、海外でも問題に直面した。欧州委員会が、モバイルTVサービスにおけるDVB-H(Digital Video Broadcasting-Handheld)技術の使用を義務づける可能性を示唆したからだ。DVB-HはクアルコムのMediaFlo技術と競合しており、欧州委員会がDVB-Hの使用を義務づければ、同社にとっては痛手となる。

(ナンシー・ゴーリング/IDG News Service シアトル支局)






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