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[米国] 【インプット調査】
年度末に向け急増が予想される米国政府機関のIT支出

9月末までに220億ドル規模の駆け込みプロジェクトが進行

(2007年08月24日)

 米国連邦政府機関は、今年9月末までに各種ITプロジェクトを実施し、220億ドル近くを支出する見通しだ。政府関連のビジネス・コンサルティングと市場調査を手がける調査会社インプットのリポートによると、連邦政府機関は、会計年度末までに予算を使い切るために、ITプロジェクトを駆け込みで実施しているという。

 インプットが8月22日にリリースしたリポートから、連邦政府機関が9月30日までの四半期に、年間IT予算の33%を支出する見通しであることが明らかになった。政府機関はこの10年、年度末に駆け込みで予算を使い切ろうとする傾向を強めており、IT支出も第4四半期に偏る傾向が顕著になっているという。

 今回のリポートを作成したインプットの連邦関連産業分析担当マネジャー、ジョン・スライ氏は、「政府機関には、使い切らなければ予算をカットされるという意識が染みついており、こうした意識が、残った予算を年度末前に使い切ろうとする動きを促している」と指摘する。

 9月末までに執行されると見られる220億ドルのIT支出のうち、およそ170億ドルは、10の主要政府機関によるものであるという。インプットの見積もりでは、第4四半期(7〜9月)だけで、陸軍、空軍、海軍がそれぞれ22億ドル以上、保健社会福祉省が19億ドル、国土安全保障省が17億ドルを支出するという。

 こうした傾向が強まってきている背景には、議会が新年度開始までに政府機関の予算を承認できないケースが増加しており、予算が承認されるまでの間、各政府機関が予算継続決議(Continuing Resolution)と呼ばれる暫定支出権限に基づいて業務を行ってきたという事情がある。インプットのリポートは、「予算継続決議により業務を遂行する場合、短期間のプロジェクトであっても、IT投資の執行が制約される」と指摘している。

 サン・マイクロシステムズ・フェデラルの社長兼最高業務責任者ビル・バス氏も、予算編成の作業が遅いために議会の承認が遅れるとの見方を支持している。「多くの政府機関が、予算の見通しを立てられずにいる。もっと迅速に予算を承認し、各機関がすぐに支出できるようにするべきだ」(同氏)

 1997年から2000年までは、政府機関が第4四半期に支出したIT予算はおよそ28%であったが、2005年と2006年にはそれが34%に増加した。インプットは、支出が年度末にずれ込む傾向やIT予算が増額される傾向が進んだことから、今年度第4四半期のIT支出が記録的な額になる可能性が高いと予想している。

 スライ氏によると、今年度の第1四半期と第3四半期は、特にIT支出が伸び悩んだという。ちなみに、2005年度と2006年度については、第1四半期も第3四半期も20%以上のIT予算が支出された。

 同氏によると、ITベンダーの多くは、こうした政府の支出サイクルを認識しており、8月と9月に的を絞って販売活動を集中的に展開しているところもあるという。

 サン・マイクロシステムズ・フェデラルも、8月から9月にかけて、政府機関の契約を獲得するために活発な販売活動を行っているという。バス氏は、「官僚主義を乗り越えて政府機関が役割を果たせるよう支援し、契約を獲得するために、週末や休日でも活動している」と述べている。

 サンの政府担当スタッフは、長時間勤務するだけでなく、ハードウェアの統合に役立つ製品やシステムの運用や管理を効率化する仮想化製品の販売にも力を注いでいる。この種の契約は、予算の厳しい政府機関が業務経費を節減することを助け、それによって節約できた予算を新たなITプロジェクトに投入することにも貢献するという。

 インプットは、ベンダー各社に対して、第1四半期と第3四半期に政府機関との関係を構築するようアドバイスしている。また、政府機関の支出サイクルに合わせて販売計画を策定し、第4四半期に製品を購入してくれそうな機関にターゲットを絞ることも必要だとしている。

(グラント・グロス/IDG News Service ワシントン支局)






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