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[欧州]
クアルコムに反トラスト違反の疑い、欧州委が調査を開始

「携帯電話チップ市場で優位な立場を乱用」とノキアら6社が訴え

(2007年10月02日)

 欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は10月1日、米国クアルコムに対する反トラスト違反調査を開始したと発表した。同社には携帯電話向けチップセット市場での優位な立場を乱用した疑いがあるという。

欧州委員会のスポークスマン、ジョナサン・トッド氏

 欧州委員会は調査の目的として、CDMA(Code-Division Multiple Access)およびWCDMA(Wideband CDMA)をベースにした携帯電話向けチップセットの市場において、クアルコムが優位な立場を乱用して欧州規制に反したかどうかを解明することを挙げた。なお、欧州の3G(第3世代)携帯電話に採用されているWCDMAチップはUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)標準に準拠している。

 欧州委員会のスポークスマンであるジョナサン・トッド氏は、同委員会が調査を開始したからといって、クアルコムの違反を示す確固たる証拠があるわけではないと語った。また、クアルコムに対する調査は「優先順位の高い課題」ではあるものの、調査完了までのタイム・スケジュールはまだ確定していないという。

 同委員会が調査を開始したのは、ノキアやテキサス・インスツルメンツ(TI)など6社が申し立てを行ったからだ。ノキアとTIに加え、エリクソン、ブロードコム、NEC、パナソニックモバイルコミュニケーションズの6社は2005年6月、クアルコムが同社の技術を公正かつ合理的、さらには非差別的(FRAND:Fair, Reasonable And Non-Discriminatory)な条件に従ってライセンス提供していないと苦情を申し立てた。

 これら6社は1日、クアルコムの不正行為に関する申立書を別々に提出したことや、6社が共通の懸念を抱いていることを明らかにした。

 特定の技術標準に準拠した製品の開発に不可欠な特許を所有している企業は、当該の特許をこうしたFRANDな条件の下でライセンス提供するよう、しばしば求められる。

 欧州委員会によると、苦情の申し立てを行った6社は、FRAND条件に従って特許ライセンスが提供されなかったことから携帯電話の開発が遅れ、競争が阻害されて消費者が不利益を被っていると主張したという。こうして企業間の協力が難しくなれば、標準策定過程にも差し障りが出ると同委員会では指摘している。

(ピーター・セイヤー/IDG News Service パリ支局)






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