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[フランス]
ビジネスオブジェクツの3Q業績にSAPによる買収の影響

19%の増収を達成したものの先行きの不透明さがライセンス収入に打撃

(2007年10月25日)

 ビジネスオブジェクツの2007年第3四半期(7〜9月期)決算は、サービス部門の好調で19%の増収を達成した一方で、ライセンス収入の落ち込みと最近の企業買収、それに伴う法務コストが利益の足をひっぱる形となった。

 売上高こそ10月7日の事前決算におおむね沿った数字だが、利益についてはビジネスオブジェクツはもっと高い数字を見込んでいた。この3Qの決算は、同社をSAPが67億ドルで買収する計画を明らかにした2週間後に発表された。

 ビジネスオブジェクツによると、3Qの利益は前年同期の1,960万ドル(1株当たりの利益は21セント)から640万ドル(1株当たりの利益は7セント)に減少したという。事前決算では1株当たり16〜20セントの利益を予想していた。

 この利益は、デシジョン・ウェアハウスとの和解金、約700万ドル(1株当たり5セント)を含んでいる。ビジネスオブジェクツはかつてデシジョンをラテン・アメリカ最大のディストリビューターとして高く評価していたが、デシジョンは現在、先ごろオラクルに買収されたハイペリオン、および同じくオラクルが買収を狙っているBEAシステムズの製品を再販している。

 同四半期の売上高は前年同期比19%増の3億6,900万ドルだった。増収の牽引役は、ソフトウェアの保守(27%増)やコンサルティング/教育(34%増)といったサービス部門である。一方、ライセンス収入はすべての製品群で引き続き成長を維持したものの、前年同期比6%増と伸び率は鈍化した。

 また、同四半期の売上高には、6月1日に完了したカーテシスと7月3日に完了したインサイト・ソフトウェアの買収による約2,100万ドルの収益が加算されている。ビジネスオブジェクツによると、そのうち500万ドルはライセンス販売による収益だという。
 為替レートの変動も追い風となった。前年同期比19%増という総売上高も為替レートを固定した場合、伸び率は15%となり、ライセンス収入にいたっては2%増にしかならない。

 ビジネスオブジェクツCEOのジョン・シュワルツ氏は、ライセンス収入が落ち込んだ理由を3つ挙げる。その1つは、「大手企業のライセンス契約を20〜30件も取り損ねたためだ」という。同社が長年得意としてきた英国の公共部門では、新首相の誕生と総選挙の先行き不透明感から、ソフトウェアの購入を見送る顧客がいたとのことだ。

 もう1つは世界的な金融危機で、これも企業の支出計画を遅らせる原因となった。だが、シュワルツ氏は顧客を失ったわけではないと確信している。「3Qに締結にいたらなかった契約は、4Qかその次の四半期には獲得できると思う」と期待を寄せる。

 そして最後は、SAPによる買収である。これもライセンス収入に打撃となった。9月上旬、フランスの新聞にビジネスオブジェクツが買収されるとの噂が掲載され、潜在顧客が様子見の姿勢となったのだ。

 カーテシスとインサイトの統合もマイナスに働いたようだ。「買収に労力を費やし、本業がおろそかになったとも考えられる」とシュワルツ氏は認める。

 ビジネスオブジェクツは、SAPによる買収のほかにも不確定要素があると警告している。SAPとの合併まで顧客がどれだけ製品を購入してくれるか予想できないうえ、3Qのライセンス収入が予想外に落ち込んだことから、同社は以前に発表した財務見通しを撤回した。また、投資家に対して、1株当たりの利益が通年で83〜91セントに上り、年間売上高が15億ドルを超えるとした7月25日の楽観的な見通しを参考にしないよう注意を促した。

 こうした不安要素はあるものの、シュワルツ氏はいたって楽観的だ。同氏は「4Qのビジネス・チャンスが縮小したわけではない」と前置きし、「買収のおかげで、まだビジネスオブジェクツの顧客でないSAPユーザーのなかには、われわれの製品を検討している人たちがいる」と語った。

(ピーター・セイヤー/IDG News Service パリ支局)






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