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[世界]
低価格ノートPCの登場でOLPCプロジェクトに逆風

OLPCの「XO」がLinuxノートPCとの価格競争に直面

(2007年11月05日)

 部品の値下がりを背景に、大胆な低価格を打ち出した商用ノートPCが相次いで登場しつつある。こうした状況は、発展途上国の子どもに安価なノートPCを提供することを目指す「One Laptop Per Child(OLPC)」プロジェクトにとって逆風になるとの見方が出ている。

OLPCのノートPC「XO」

 アサステック・コンピュータが先ごろLinuxノートPC「Eee」を出荷し、エバレックスもx86プロセッサ搭載のLinuxノートPCを300ドル未満で近く発売すると発表した。業界アナリストは、OLPCが提供する学習用ノートPC「XO」よりも、こうした商用ノートPCのほうに消費者が引き付けられる可能性があると指摘する。

 XOは11月12日に200ドルでリリースされる予定となっているが、生産の遅れとコストアップに見舞われ、価格が当初予定の100ドルから跳ね上がった。

 エンドポイント・テクノロジーズ・アソシエイツの創業者で社長のロジャー・ケイ氏は、商用ノートPCの価格が値下がりした主な要因として、グラフィックス機能などの統合が進んだことを挙げた。サプライヤー間の激しい競争によって液晶ディスプレイ(LCD)が値下がりしたことも、同氏は理由の1つだと述べている。

 また、米国半導体工業会(SIA)のコミュニケーション・ディレクター、ジョン・グリーナジェル氏によると、インテルとAMDの競争激化に伴うプロセッサ価格の低下がRAMの価格上昇を相殺したという。

 ノートPC市場は今後も堅調に推移するとケイ氏は予測する。価格低下が進むとともに、商用製品がXOの有力な代替選択肢として人気を呼ぶ可能性があるとの見方からだ。「人々は標準的な機能がそろった製品を好む。それがほぼ同じ値段で手に入るなら、機能的に劣る製品を選ぶことはしないだろう」(同氏)

 こうした見方に対し、クリエーティブ・ストラテジーズのアナリスト、ベン・バジャリン氏は、XOのターゲットは米国の子供や消費者ではない反論する。「インドやアフリカ諸国では利用シナリオが異なっており、XOはこうした市場に向けた製品だ」(バジャリン氏)

 さらにバジャリン氏は、商用ノートPCはXOとは異なる価値観に基づいており、ターゲット・ユーザーも異なっていることを強調する。XOはLinux OSと子ども向け学習用プログラムを搭載し、ソーラー・パネルなど現地の環境に合ったバッテリ充電方法を採用しているという。

 一方、OLPCのソフトウェア/コンテンツ担当責任者ウォルター・ベンダー氏は、ノートPCの価格低下がOLPCに影響を与えることはないと考えているようだ。Eeeの登場はむしろ、商用市場にとって好ましい展開だと見ている。

 「OLPCの目標は営利企業とは異なっているが、ノートPCの値下がりはOLPCにとっても良いことだと考えている。OLPCでは、企業の長年の取り組みの成果をXOに生かしている」(ベンダー氏)

 OLPCは発展途上国へのノートPCの提供でインテルとも競合する。インテルは現在、200ドルのノートPC「Classmate」を、メキシコやブラジル、ナイジェリア、パキスタン、リビアに供給している。

(アガム・シャー/IDG News Service サンフランシスコ支局)






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