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[米国]
サンフランシスコ市、電子投票装置の認証を巡り機器ベンダーを提訴

ベンダー側は認証の対象外と反論

(2007年11月26日)

 米国サンフランシスコ市は先週、製造工程が変更されたにもかかわらず再認証を受けていない投票装置を販売したとして、米国の電子投票機器ベンダーであるElection Systems & Software(ES&S)を提訴した。

 サンフランシスコ市側は、再認証を受けていない装置を販売したのは契約違反であり不正行為に該当すると判断、提訴に踏み切った。ちなみに、カリフォルニア州の州務長官も、認証を受けていない投票装置を州内の5つの郡に販売したとしてES&Sを訴えている。

 こうしたサンフランシスコ市の言い分に対し、ES&Sは同社が示した事実を同市の法定代理人デニス・ヘレラ(Dennis Herrera)氏が無視し、事実誤認に基づいて誇張と歪曲を行っていると反論している。

 サンフランシスコ市の訴状によると、同市とES&Sは1999年12月、電子投票装置に関する契約を結んだという。

 ES&Sは2006年4月、投票支援端末「AutoMARK A100」を565台サンフランシスコ市に販売した。この装置は、目の不自由な障害者などがヘッドフォンで候補者の名前などを聞き、投票することができる仕組みになっている。投票内容は紙の投票用紙に記録され、音声に変換されて読み上げられるようになっており、投票者が確認した内容は光学スキャナで読み取られる。この装置は、米国投票支援法(Help America Vote Act)に従い、障害者が他人の助けを借りずに投票できるよう設計されている。

 サンフランシスコ市が問題視しているのは、アップデートされたA200モデルが州務長官による再認証を受けていないことであり、この点は、カリフォルニア州の州務長官デブラ・ボウエン(Debra Bowen)氏が19日に起こした訴訟でも主な争点となっている。

 サンフランシスコ市の訴状にはこう書かれている。

 「A200はA100と異なり、変更されたハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアを使用している。にもかかわらず、A200はカリフォルニア州の選挙で使用するための認証を受けていない。そのうえ、サンフランシスコ市に届けられたAutoMARKに貼られていた連邦政府の認証ステッカーや、A200に付いていたマニュアルなどの文書には、この装置が認証済みのA100であると書かれていた」

 カリフォルニア州務長官のBowen氏は11月19日、ES&Sがサンフランシスコ市に納品したAutoMARKが認証を受けていないという正式な事実認定を出した。これにより、ES&Sが契約に違反していたことと、これまでの説明が誤りであったということが立証されたと、サンフランシスコ市は訴状で述べている。

 これに対しES&S側では、AutoMARKはあくまで障害者による秘密かつ独立の投票を可能にする装置であり、票の集計を行う装置ではないとしたうえで、ハードウェアの軽微な変更に関する承認の問題が裁判の争点であるとしている。

 同社は、AutoMARKの変更内容は連邦の検査機関による審査と承認を受けており、これらの変更が装置の動作に何ら影響を与えないことは立証されていると主張する。そのうえ、当時のカリフォルニア州などでは、連邦機関の承認を受けているこの種の軽微な変更について再通知する必要はないという慣例が出来上がっていたという。

 ES&Sは、2つの回路基板の移動、内部配線の変更、取付ブラケット支持架の強化などが主な変更点であり、いずれも再認証の必要な変更には当たらないと説明している。

 同社によると、A100とA200のファームウェアは認証済みの同じものだという。AutoMARKは2006年にも変更されているが、そのときはカリフォルニア州がそのまま認証してサンフランシスコ市の投票システムに組み込んでおり、その後数回の選挙で問題なく機能した。

 ES&Sでは、「こうした事実により、認証を受けていない装置を販売したという原告側の主張は崩れている」と主張している。

(Todd R. Weiss/Computerworld オンライン米国版)






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