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[米国]
米国の新聞4社がオンライン広告販売会社「quadrantONE」を共同設立
ネット時代に、新聞社みずからも動き出した“新聞広告2.0”
(2008年02月19日)
米国の大手新聞4社は2月15日、オンライン広告販売サービス会社「quadrantONE」を共同で設立することを発表した。参加するのは、Chicago Tribune紙を発行するTribune、USA Today紙を発行するGannett、Sun Francisco Chronicle紙の発行元Hearst、およびNew York Timesの4社だ。
| quadrantONEのWebサイト |
quadrantONEサービスでは、各社の新聞の広告販売窓口が1カ所にまとめられ、広告主は月間5,000万人の米国市民に向けた全国的な広告を打つのに、quadrantONEとやりとりするだけでよい。広告主は、読者層データやユーザーの閲覧履歴・オンライン行動分析などによってターゲット層を絞った広告を、quadrantONEが運営する米国の主要27都市を網羅する170のWebサイト上に掲載できる。
quadrantONEは、Google、Yahoo!、Microsoftといったオンライン広告大手にとっては注目すべき存在だろう。今回、老舗の新聞社が協調して設立したこのサービスは、各社の印刷物およびWebサイトの広告を、オンライン広告企業を介することなく、みずからの手で管理しようという強い意思の表れかもしれない。
Yahoo!は2006年11月、7系列の米国新聞社グループと広告収入を分配するという画期的な提携を行った。Yahoo側は検索サービスの提供や「Yahoo! HotJobs」サイトへの新聞求人広告を掲載するほか、Web広告枠も販売している。2007年4月にはネットワークをさらに広げ、現在Yahoo!のポータル・サイトには264紙にもおよぶ新聞のコンテンツが配信されている。
一方、Googleが2006年11月に開始した新聞広告販売サービス「Print Ads」は、同社のコンテンツ連動型広告のWeb広告主に対し、米国の日刊紙・週刊紙合わせて600の新聞の広告枠を提供する。また同サービスでは、顧客がみずから広告を簡単にデザインし、一部の新聞にアップロードできるツールも利用可能だ。
QuadrantONEに出資するHearstは、Yahoo!との提携を結んでいる。また、GoogleのPrint Adsサービスには、Chicago Tribune、New York Times、San Francisco Chronicleが参加している。
新聞各紙がみずからオンライン広告を販売するよりよい方法を編み出せれば、YahooやGoogleといったオンライン広告企業と利益を折半する必要はなくなる。米国の調査会社Yankee Groupがまとめた2007年12月時点のオンライン広告市場調査によると、2006年のオンライン広告売上げは169億ドルだったが、2011年には503億ドルに達する見通しだという。これに対し、米国の新聞業界は、浮き沈みの激しい米国の景気や読者の出版物離れ、新聞広告収入の減少などにより苦境に追い込まれている。
しかし、過去15年の間、新聞各社はオンライン出版・広告の躍進とともにみずからを改革することを怠ってきたという批判する向きも多い。広告主側は低いコストでより的確に購買層を狙った(オンライン)広告に傾いており、Webを主体とした広告企業であるGoogleなどが大成功を収める一方で、一部の大手新聞社が犠牲になった形だ。
また、新聞にとって主要な収入源だったクラシファイド広告(Classified Advertising:求人や不動産などのジャンル別文字広告)も、「Craigslist」といった地域密着型の掲示板サイトの登場により、減少の一途をたどっていた。
(Jeremy Kirk/IDG News Service ロンドン支局)
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