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[米国]
Gates氏がスタンフォード大で講演――「中国のネット検閲は失敗に終わる」

言論の自由が必ず勝利すると確信

(2008年02月21日)

 米国Microsoftの会長ビル・ゲイツ(Bill Gates)氏は2月19日、米国スタンフォード大学で講演し、インターネット上の情報交換を制限しようとする中国などの政策は失敗に終わるとの見通しを示した。

米国Microsoftの会長Bill Gates氏

 「Software, Innovation, Entrepreneurship and Giving Back(ソフトウェア、イノベーション、起業家精神と社会への還元」と題した講演で、Gates氏はテクノロジーの未来と慈善事業の2つを話題に持論を展開した。

 同氏は講演後の質疑応答で、インターネット上の情報交換を制限しようとする中国などの国々がとる政策は最終的には失敗に終わると語った。

 「世界を全体的に見れば、だれかがインターネット上の自由なコンテンツの流れを制限する危険があるとは思えない。インターネットを支配することは不可能だ」(Gates氏)

 中国政府はここ数年インターネット検閲を強化しており、Microsoftをはじめとする米国の複数の企業も、こうした検閲の手助けをしているとして非難を浴びている。

 例えば2005年末、中国人ジャーナリストのチョウ・チン(Zhao Jing)氏(Michael Antiという名でも知られる)が中国の新聞ストライキに関する記事を自身のブログに掲載した際、Microsoftが中国政府と協力して同サイトを閉鎖したという事件があった。

 しかしGates氏は、ビジネス上の必要性から、長期的には言論の自由が勝利すると確信しているという。

 同氏は、言論の自由を制限することは経済活動の制限につながるとして批判。営利企業の反対にあうとも述べた。「自国の経済を発展させたいと思うのであれば、インターネットを開放せざるをえない」(Gates氏)

 今回の講演では、Gates氏がMicrosoftから引退した後の慈善事業にも話題が及んだ。

 Microsoftを1975年に立ち上げたGates氏は、今年7月をもって同社の日常業務から身を引くことが決まっており、その後はHIV(エイズ)対策やポリオ/マラリア撲滅キャンペーンなどを含む慈善活動を行うことを大きな目標に据えている。加えて、世界の最貧国に利益をもたらすイノベーションの開発を助成することにも情熱を持っている。

 Gates氏によると、マラリア研究の50倍の金額がはげ頭(育毛)の研究に費やされているという。Gates氏は「毎年百万人以上の人々がマラリアの犠牲になっている一方で、現在世界中で行われている医療の研究の90%が、最も裕福な国々で生じる病気に関連するものだ。マラリアの研究と、育毛の研究のどちらに大きな資金が費やされるべきかを考えてほしい」と呼びかけ、問題の深刻さを強調した。

 さらに同氏は、「われわれの社会システムはすばらしいものだが、市場に需要がなければ、(貧しい国が必要とする)イノベーションが生まれないという格差がある」と説明し、このような矛盾を変えたいとの考えを明らかにした。

 Gates氏は今後、こうした動きに積極的にかかわるよう大学や企業に働きかけることに時間を割く予定だという。

 Gates氏は、17歳のときにMicrosoftのためにフルタイムで働き始めて以来、毎日をこの仕事に費やしてきた。同氏は、引退による変化が自分にどのような影響をもたらすか想像がつかず、「精神的なダメージを受ける可能性もある」と冗談交じりに語っている。

(Robert McMillan/IDG News Service サンフランシスコ支局)






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