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【解説】
近未来コンピューティングの競演――「CES 2008」に見る各社の技術革新

超薄型ディスプレイ、ホーム・ネットワーキング、 UMPCなどに進展

(2008年03月06日)

各社ともホーム・ネットワーキングの最新の成果を実演

 展示会場では、超薄型テレビやハイビジョン関連製品に注目が集まる一方、最新のホーム・コンピューティング環境に関する展示も相次いでいた。

 Microsoftのブースでは、昨年のWindows Vista一色の展示から一転し、今年は利用シナリオごとの展示を行っていたのが印象的だ。「プロダクティビティ」「コミュニケーション」「メモリ」「テレビ&ムービー」「ゲーム」「ミュージック」という6つのシナリオごとに関連製品を展示し、それぞれでWindowsプラットフォームをいかに活用していくかという見せ方になっていた(写真3)。

 今年、注目されたのが、ホーム・ネットワーキングに特化したWindowsプラットフォーム「Media Center eXtender(MCX)」だ。ブースでは、Hewlett-Packard(HP)、Samsungなどが、MCXの最新版であるMCX v2に対応したデバイスを展示。PCとテレビの融合がさらに一歩進展していることを示した。さらに、会期中に「Power Pack 1」がリリースされたホーム・サーバOS、Windows Home Serverも展示され、日本語および中国語対応が開始されたことで、アジア圏の来場者の注目を集めていたようだ。

 ここ数年、Microsoftは、家庭内におけるデジタル・ライフスタイルの提案に力を注いできた。今回のCESでは、そのいくつかを現実の製品として見せることができたというのがポイントだ。

 また、PCベンダー陣営では、HPが「Media Smart Server」を展示。ホーム・ネットワーキングの中核にPCを置くという提案を強調してみせたほか、DellはノートPCの試作品として、解像度1,920×1,080ドットのフルハイビジョン表示を可能にする16インチ液晶を搭載したデバイスを展示し(写真4)、ビデオ視聴を意識した製品の投入をにおわせた。

写真3(左):Microsoftのブースでは、テーブル型PC「Microsoft Surface」を触れる環境で実演してみせた 写真4(右):Dellは、16インチの16:9フルハイビジョン液晶を搭載したノートPCのコンセプト・モデルを展示

 なお、会期中に行われたMicrosoftの会見では、米国Microsoftのプロダクト・マーケティング担当バイスプレジデントのマイク・シーバート(Mike Sievert)氏が、VistaのWindows Media Center機能において、日本市場向けに地上デジタル放送をサポートすると正式に発表した。具体的な時期は明らかにされなかったものの、2008年末から2009年以降にもそれが実現することになりそうだ。

薄型化、そしてWirelessHDに力注ぐ家電メーカー

 一方、CES本来の主役である家電メーカー各社も、ホーム・ネットワーキング関連の展示に力を注いだ。

 東芝や松下は、WirelessHDを活用したホーム・ネットワーキングのデモを実演した。また、ソニーは、VAIOのロゴを採用したホーム・サーバを参考展示した。

 ソニーのホーム・サーバは、日本ですでに発売されているテレビサイドPC「TP1」と同じ筐体を利用していたため、わかりにくかったが、非x86プロセッサとLinuxを採用した新しいホーム・ネットワーク環境の実現を提案していた。

写真5:ソニーが発表した「TransferJet」は、デジカメなどのデータをワイヤレスで簡単に転送する技術だ

 さらに同社では、デジタルカメラ/ビデオカメラのデータをワイヤレスで簡単に転送する「Transfer Jet」技術を発表した(写真5)。PCとは一線を画すホーム・ネットワーキング環境を提案してみせた。Transfer Jetは、3cm以内の距離において最大560Mbpsという高速転送を行う技術だ。テレビに接続したTransfer Jetの端末に、デジタルカメラやビデオカメラを置けば、その中に蓄積されたデータを瞬時に転送して、テレビに表示することができるようになる。

 そのほか、HD-PLCやHomePlug Powerline Allianceなどの高速PLC環境を提案する各種団体が出展。HD-PLCでは、アイ・オー・データ機器やコレガ、松下といった国内メーカーが試作品などを展示して、家庭内における高速ネットワーク・インフラがさらに進化していることを示した。


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