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【解説】
近未来コンピューティングの競演――「CES 2008」に見る各社の技術革新

超薄型ディスプレイ、ホーム・ネットワーキング、 UMPCなどに進展

(2008年03月06日)

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IntelブースではUMPCなどの展示が目立つ

写真6:Intelのブースはモバイル・インターネット利用を強く訴求。各社の製品を並べて見せた

 一方、Intelブースで目立ったのが、モバイル・コンピューティングの提案だ(写真6)。なかでも主要各社から、UMPC(ウルトラモバイルPC)およびMID(モバイル・インターネット・デバイス)準拠のデバイスが多数展示され、日本国内だけで事業展開をしているウィルコムが、Menlowベースと見られる正体不明のデバイスを展示するといった“サプライズ”の一幕もあった。

 Intelの取り組みとしては、基調講演でCEOのポール・オッテリーニ(Paul Otellini)氏が、中国の北京の近未来の様子を再現。MIDを活用して看板の漢字を英語に翻訳したり、MIDの音声認識機能を利用して中国人の女性に道を訪ねたりといったデモを行い、モバイル・ソリューションの進化を見せつけた。

 また、「Viiv」戦略の見直しが求められるなか、MenlowとCanmoreの両開発コード名で呼ばれる家電向け半導体技術が披露された。PCやモバイル端末でインターネットを活用するだけでなく、デジタル家電製品がより踏み込んだ形でネットを活用する環境を支援できるとアピールした。

写真7:東芝の5.6インチ液晶搭載のUMPC。完成度が高く、発売が待たれる

 Intelブース以外にも、台湾、韓国勢が多数のモバイル・デバイスを展示。会場のあちこちで、小型端末を目にすることになった。

 なかでも、東芝のブースに展示されたUMPCのコンセプト・モデルが最も話題を集めていたようだ(写真7)。この端末は、MenlowプラットフォームおよびWindows Vistaを採用し、Wi-Fi、WiMAX、Bluetooth、3Gといったあらゆる通信環境に対応した高機能デバイスだ。タッチスクリーン対応の5.6インチ液晶にさまざまな情報を映し出し、感覚的に操作することができる。重量は約500gとポータビリティもすぐれた仕上がりとなっており、製品化が期待される。

エンタープライズ領域への技術転用に期待

 このように、今年のCESでは、ホーム・ネットワーキングの進展や、UMPCをはじめとするモバイル端末が目立ったイベントとなった。ここ数年は、PC業界とデジタル家電業界の対立構造で語られることが多かったが、今年のCESでは、ネットを通じて、融合した環境での提案が増えた点も見逃せない。

 また、各社の展示を見ると、エンタープライズ・コンピューティングの技術を背景に、コンシューマー領域で活用されたものがある一方、今回展示されたコンシューマー向け技術が今後、エンタープライズ領域で採用される可能性も感じさせるものもあった。UMPCなどのモバイル端末はその最たるものである。

 その点では、CES、すなわちコンシューマー・エレクトロニクス・ショーでありながらも、エンタープライズ領域における今後の進化をかいま見ることができたイベントになったと言えそうだ。


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