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[世界]
Open XMLのISO標準化に暗雲――専門家が承認プロセスの問題点を指摘
Microsoftが加えた変更は承認されるも、多くの支持を得られず
(2008年03月03日)
2月29日、ジュネーブの国際標準化機構(ISO)会員が構成する委員会が、米国MicrosoftのOffice Open XML(OOXML)に加えられた変更を承認したもようだ。とはいえ、同ドキュメント形式が最終的な認可を得られる確証は一切ない。
批評家は、標準化団体のEcma Internationalが2008年1月半ばに提出した、2,300ページに及ぶ仕様書に含まれる1,100個もの難解な技術的変更に関して、議論が十分に尽くされておらず、意見が一致したとはみなせないと反発している。
先週行われたISOの投票結果会議(BRM)に参加した、米国代表団長のフランク・ファランス(Frank Farance)氏は、「変更点の80%が議論されないまま終わった。これは、大規模なソフトウェア・プロジェクトを進めていて、その8割を品質評価に通さないようなものだ」と不満を口にした。同氏は、同フォーマットの変更を承認しないほうへ票を投じたという。「非常に深刻な問題だ。25年以上こうしたプロセスにかかわってきたが、こんな事態は初めて経験する」(Farance氏)
今回、委員会が議論をしたうえで承認した変更は200件ほどで、残りの約900件は、時間切れのため話し合われることがなく、1回の投票でまとめて可否が採決された。参加32カ国のうち、チェコ共和国やポーランドを含むわずか6カ国が、これら900件の変更を承認している。弁護士でオープン・スタンダード活動家でもあるアンディ・アップデグローブ(Andy Updegrove)氏のブログによると、18カ国もしくはそれ以上の国が投票を棄権し、4カ国が投票登録自体を拒否したという。
また、Farance氏は、米国およびマレーシアをはじめとする4カ国は、これら900件の変更容認に反対したと話している。こうした経緯を見れば、Open XMLに対する支持が薄いことは一目瞭然だと、批評家らは口をそろえた。
一方、Microsoftは、他のISOフォーマットと比べて、Open XMLははるかに厳密な審査を経ていると主張し、同フォーマットと競合するOpenDocument Format(ODF)などは、2006年の迅速な手続きによってすぐに承認されたと例を挙げた。先週の会議で全変更点を個々に承認すべきだったと考えるのは、すでに官僚主義的なプロセスをさらに煩雑化する考え方だというのがMicrosoftの見解だ。
Microsoftの互換性/標準化担当ゼネラル・マネジャー、トム・ロバートソン(Tom Robertson)氏は、ジュネーブで電話取材に応じ、次のように語った。「今回の審査過程に問題はなかったと思っている。2007年9月2日に同審査が始まって以来、多くの議論が交わされてきた。議題に上がった項目のすべてが、先週の会議で個別に話し合われるべきものだったわけではない」。なお、Robertson氏は、Open XMLがISOによって最終承認される見込みに関してはコメントを避けた。
Open XMLがISO標準化されるには、3月末に行われる最終承認投票で、投票に参加したISOメンバー全体の4分の3と、仕様の提案に関与したISO加盟国全体の3分の2から賛成票を獲得しなければならない。2007年9月のISO投票では、Open XMLはこれらの条件を満たすことができなかった。このときは、前者の74%、P(参加)メンバーと呼ばれる後者の53%が賛成に回っている。
Microsoftは、今後30日の間に、複数の国がBRMの結果を参考に考えを変えることを期待しているという。そうした変化も、案外簡単に起こるかもしれない。例えば米国などは、Open XMLの迅速手続きが開始された2007年初頭からこちら、何度も意見を反転させているのである。
Farance氏も、米国代表団のメンバー6名がBRMで反対票を投じたことが、ISOの最終投票における米国の判断に「必ずしも影響を及ぼすとはかぎらない」と認めた。ちなみに、同代表団にはIBMやMicrosoftの社員が含まれている。
MicrosoftおよびIBMが、OOXML標準化の是非に大きな圧力をかけていると批判する声も出ているものの、先週の会議では不正行為が行われた形跡はなかったと、Farance氏は話している。
(Eric Lai/Computerworld米国版)
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