懐かしのアナログ・ギア ~忘れられない逸品たち~
トランジスタラジオ、ベータマックス、そしてウォークマン…
トランジスタラジオ、ベータマックス、そしてウォークマン。アナログ時代に生産された、忘れられない逸品たち。デジタル化が始まる以前も、思い起こせば、ほんとうにすばらしい電化製品があった。もちろん、LEDランプは点滅しないし、今どきのデジタル機器のような電光石火のスピードや正確さも備えていなかった。だからといって、アナログ機器がデジタル化されたものよりも機能的に劣っていたとは限らない。それに、単純にカッコよかった。それでは、そうしたすばらしきアナログ・ギアをいくつか見てみよう。
(Mark Sullivan/PC World米国版)

1960年代の電話機
このシャレた電話機は、自宅の“ラバランプ”(昔はインテリアライトの代名詞だった!)の横に置くのにピッタリだ。手に持って話したり、底面のダイヤルを回したりするにはぎこちない感じだが、とにかく見た目がカッコイイぞ。

マランツ 2270 レシーバー(1970年代)
「マランツ 2270 レシーバー」(Marantz 2270 Receiver)は、1970年代にマランツ(Marantz)が発売した「2200」シリーズの一つ。“あたたかく”“丸みのある”音を作り出すことから、発売から30年以上を経た今でも、オーディオファンがオークションサイトで探し求めるレシーバーだ。フロント部分にはラジオ局を選局するためのチューニング・ダイヤルや、VUメーターが付いている。ブルーの照明が超クール!

モトローラ DynaTAC 8000x(1983年)
自動車電話メーカーとしての歴史があるモトローラ(Motorola)は、1970年代初頭に移動体通信部門を設立。のちに、持ち運びに十分なほど小型化された世界初の携帯電話「DynaTAC 8000x」を開発した。1983年5月6日発売で、価格は3,995ドルだった。なお、“DynaTAC”とは“Dynamic Adaptive Total Area Coverage(=ダイナミック/適応性あり/全エリア対象)”の略。

プロフェット-5 シンセサイザー(1980年代)
音楽界でシーケンシャル・サーキット(Sequential Circuits)の「プロフェット-5」(Prophet-5)と言えば、プログラミング可能で、手の届く価格のアナログ・シンセサイザーの1つとして知られている(米国では当時3,000ドルくらい)。そのため、1980年代に広く使用され、当時の音楽に際立った特徴を与えた。ミュージシャンたちがプロフェット-5を愛したのは、設定した音色の各パラメータを記録させることで、簡単に作成した音を再利用できたからだ。シーケンシャル・サーキットは1987年にヤマハに買収された(「プロフェット」の商標もヤマハが保有)。

Philco Predicta TV(1958年)
Philco Predictaのデザインは時代の寵児だった。1958年発売の「Predicta」は、回転式のブラウン管がコンソール・ボックスと切り離されて上部に載っており、映像が宙に浮いているように見えた。ほとんどのテレビセットが、リビングルームの一角にうずくまるほど図体が大きく、醜い巨獣のようだった時代に、Predictaには気品が感じられたものだ。現在でもコレクターたちが大枚をはたくテレビセットである。

トランジスタラジオ(1950年代)
トランジスタの出現は、それまで真空管に依存していたラジオ技術に、大きな恩恵となった。1950年代半ばにリージェンシー(Regency)から発売された、テキサス・インスツルメンツ(Texas Instruments)製トランジスタを使用したラジオが、おそらく世界初のトランジスタラジオであろう。トランジスタラジオは今も世界で最もポピュラーな通信機器であり、推定70億台が存在すると言われている。

ソニー・ベータマックス・ビデオテープレコーダー(1975年)
初のソニー製「ベータマックス・ビデオテープレコーダー」(Betamax VTR)は、同社が開発した0.5インチ幅のビデオカセットテープを使用。この製品が1975年5月10日に米国で発売されたことで、1983年までにベータマックスは家庭用VTR規格として最も普及した規格になった。しかし間もなく、日本ビクター(JVC)が開発した競合規格の「VHS」に追い抜かれ、1988年にソニーはついに敗北を認めた。

VOXコンチネンタル・オルガン(1960年代)
「VOXコンチネンタル」(VOX Continental Organ)は、1960年代に登場した数少ないトランジスタ・オルガンの一つで、実にすばらしいサウンドを奏でた。ミュージシャンたちが好んだ理由は、その抜群の携帯性にあり、カバーを掛けるだけでスーツケースのように持ち運べたからだ。VOXコンチネンタルのサウンドは、ドアーズのレイ・マンザレクが、ヒット曲『ハートに火をつけて』にフィーチャーしたことから、米国のロック音楽ファンの間で広く知られるようになった。(画像:North Shore Music)

初代ソニー・ウォークマン「TPS-L2」(1979年)
価格が手ごろな初めての携帯型ステレオ・システム「ソニー・ウォークマン」(The Sony Walkman TPS-L2)は、1979年7月に日本で発売され、1980年6月には米国でも発売された。多くの人々にとって、付属のヘッドホン「MDR-3L2」を通して聴くサウンドが、初めてのHi-Fiオーディオ体験だったはずだ。






















