【リポート】写真で見る「手づくりレッツノート工房2011」
全20工程。Let'snote S10の組み立てに記者も挑戦!!
【準備】机上の確認
8月27日にパナソニック ITプロダクツビジネスユニット神戸工場で開催された「手づくりレッツノート 工房2011」。同イベントは、小学生から高校生までの参加者50名が、好みの天板色とオリジナルネームプレート付きの「世界に一台だけのLet'snote CF-S10を自分で組み立てる」というものだ。ここでは全20工程の組み立て手順を解説しつつ、Let'snote CF-S10の“内部”を紹介しよう

【準備】パーツの確認
今回組み立てるLet'snote CF-S10 2011年春夏モデルは、大小9点の半組み立て済みパーツで構成されている。ハードディスクやメイン基板などはあらかじめシャーシに組み付けられているので、組み立て作業は一見すると簡単そうだが、見るのと作業するのでは大違いなのである。

【準備】工具の確認
Let'snote CF-S10の組み立てでは、ドライバ(2本)、ピンセット、ナットドライバ、タッチペンとさまざまな工具や治具を適切に使い分ける必要がある。工程ごとに使用する工具や治具は組み立て説明図にも書いてあるし、先生が的確に指示していくれるので、小学校低学年の参加者でもまったく迷うことはない。

【準備】アースバンドの装着
先生の案内でパーツと工具、治具を確認したら、先生が帯電防止エプロンとアースバンドを装着してくれる。参加者全員が「いよいよ組み立てだ」という空気に変わる。みんな真剣に部品を調べたり、モニタに映る先生の指先を見たりして、組み立てスタートの合図を待っている。

【工程1】液晶パネルの取り付け
最初はシャーシに液晶パネルを取り付ける作業だ。ボトムケースのネジ穴と左右のヒンジ部品の位置をあわせ、片手で液晶パネルを保持しながら0番ドライバで左右1本ずつネジを締めていく。ネジ締めは1度ですべて締めるのではなく、右ヒンジを仮締めして、左ヒンジを本締めしてから再び右ヒンジを本締めする。液晶パネル保持、ネジ位置合わせ、工具操作、締め付けトルク調整、配線の保護と、予想外に苦戦するポイントが多い工程なので、先生のアシストなしではとても難しい。

【工程2】アンテナ線の取り付け1
工程1で取り付けた液晶パネルの右ヒンジ部からは、白と黒の2本のアンテナ線が伸びている。右ヒンジを止めたネジの頭にアンテナ線が当たってこすれないように養生するため、小指の爪ほどの大きさの、L字型の黒色薄膜パーツをシャーシ右内壁に両面テープで接着する。薄膜パーツの接着位置は、指定の位置から上下左右に±1mm以内という精度が要求される。シャーシ右の隙間には大人の指が入らないので、ピンセットを使って薄膜パーツを貼り付けた。子供たちは上手に貼り付けることができたようだ。

【工程3】アンテナ線の取り付け2
液晶パネルの右ヒンジ部分から伸びた2本のアンテナ線を、円柱状のパーツ(ボス)を避けるようにシャーシ右中央部まで取り回し、シールで固定する。アンテナ線は開閉時の余裕をもたせて注意深く引き回し、途中「博多にわか」のお面のようなパーツで押さえて、シャーシにT字型の大型シールで固定する。Let'snoteは、薄型化と軽量化のために強力な粘着力のシールを多用している。こうしたくふうも、Let'snoteならではだろう。

【工程4】USB基板の取り付け
USB基板をシャーシ右側に取り付ける。USB基板の裏面にフレキシブルケーブル接続用コネクタが2個所あり、シャーシから伸びた約1cm幅と約2cm幅のフレキシブルケーブルを各コネクタに差し込んでロックする。余ったフレキシブルケーブルはU字型に丸めながらUSB基板下に処理してUSB基板を表面に返し、シャーシ右側のネジ穴にあわせて1か所ネジ止めする。約2cm幅のフレキシブルケーブルは、シャーシ内側の金属面にアース兼用の導電性シールで貼り付けて固定する。アース兼用シールはノイズ対策と受信感度向上のための重要な部品で、貼り付け精度はシャーシのボスを基準に前後左右に±2mm以内である。

【工程5】アンテナケーブルの接続
シャーシのほぼ中央には、やや右下がりに傾いて取り付けられた無線LAN兼WiMAX用のミニ基板がある。ここに液晶パネルから伸びる2本のアンテナ線を手前から白、黒の順に接続して、アンテナ線をシールでシャーシに固定する。ミニ基板の小さなコネクタにアンテナ線の先端の金具をはめ込んだら、白色のクランプにケーブルを通して仮止めし、端子部を覆い隠すように細長いシールを貼る。これで端子が抜けなくなり、他のパーツと接触してショートすることを防止できるというわけだ。
シールから右側は、ケーブルが交差しないように揃えて緩やかにカーブさせながら、シャーシ中央を左右に横断する幅広いフレキシブルケーブルの上にシールで2か所貼り付ける。工程5で使用する3枚のシールは、いずれも公差±1mm以内である。

【工程6】ホルダの取り付け
Let'snoteの左側面にあたるパーツを組み立てる。シャーシの左側の隙間にホルダをはめ込んで、LAN用のケーブルをメイン基板のコネクタに接続する。ホルダはLet'snoteの左側面にあるDCジャックとCPUクーラーの放熱孔をまたぐ細長いパーツで、LANコネクタ(RJ-45)とケーブルが取り付けられている。これをシャーシのボスにあわせてほぼ垂直に差し込み、CPUクーラーを避けるようにケーブルを取り回して、CPUクーラーの左下にあるメイン基板のコネクタに端子を差し込む。

【工程7】液晶パネルケーブルの取り付け
工程6で取り付けたホルダは、液晶パネルの左ヒンジ部分から伸びる信号線を、メイン基板まで取り回すためのガイドも兼ねている。液晶パネル開閉時に断線しないように余裕をもたせて信号線をたわませ、ホルダの5か所のツメにはめ込みながらCPUクーラーの右上まで配線する。次に、左ヒンジの近くの2本のボスにまたがるようにL字型の黒色薄膜パーツを取り付けると、ケーブルがヒンジ部で暴れないように緩やかに固定される。また、メイン基板上のコネクタそばにあらかじめ接着されている両面テープを折り返して、ケーブルの端子近くをメイン基板に固定する。このテープも公差±1mm以内での接着である。

【工程8】DVDスーパードライブの取り付け
シャーシ右側の大きな空間にはDVDスーパーマルチドライブを取り付ける。ドライブユニットは極限と思える薄さと軽さで、駆動ユニットと制御基板は制震材をはさんでフロート構造で接続されている。このため、制御基板をつかんでパーツを持ち上げると真ん中で折れてしまうので、比較的重みのある駆動ユニット部分を側面から挟むように保持する。また、光学部品であるレンズ部分に触れてもいけない。

【工程9】トップケースの取り付け
シャーシにトップケースを取り付ける。トップケースの裏側にはタッチパッドやインジケータ類のケーブルが配線されているので、シャーシ手前にトップケースを立てた状態で保持して、上や横からのぞき込みながらの作業になる。これまでの平面的な組み立てと異なり、3次元での立体的な作業になるため急に難易度が高くなる。先生のアシストなしでは乗り越えられない工程だ。

【工程10】トップケースのネジ止め
トップケースをシャーシに4本のネジで固定し、さらにDVDスーパーマルチドライブをシャーシに4本のネジで固定する。トップケース最奥中央のネジ、トップケース最手前中央(DVDドライブわき)とトップケース右のネジ、トップケース左奥角のネジを指定された順番通りに締めていく。ネジ止めに順序があるのは、トップケースにかかる圧力(応力)をなるべく均等に逃がして、ゆがみや割れを防ぐためだ。DVDスーパーマルチドライブも同様の理由で、極小のネジ4本を時計の9時の位置から時計回りに締めていく。

【工程11】キーボードの取り付け1
トップケースの奥(液晶パネル手前)にキーボードを取り付ける。取り付け作業中は、パームレスト部分にキーボード取り付け用シートをおいて養生する。キーボード取り付け用シートの上に、キーボードを上下が逆になるように裏返しておくと、キーボード裏から伸びる約2cm幅のフレキシブルケーブルがある。これをトップケース中央の横長の穴を通して、わずかに見えるメイン基板上のコネクタに差し込んでロックする。フレキシブルケーブルの余りはU字型に曲げてトップケース裏にもぐり込ませ、所定の位置で両面テープを使ってトップケースとフレキシブルケーブルを固定する。

【工程12】キーボードの取り付け2
トップケース裏から伸びているスピーカーケーブルを、キーボードのフレキシブルケーブルの上でU字型に折り返して、メイン基板上のコネクタに接続する。次にトップケースの穴全体をしっかり塞ぐように、防滴シールを貼り付ける。防滴シールは貼り直すと粘着力が弱まってしまうので、一発勝負で正確に貼り付けなければならない。防滴シートが完全に機能すれば、キーボードに水をこぼしても安心な、タフなLet'snoteに仕上がるのだ。

【工程13】キーボードの取り付け3
キーボードはスペース的にもデザイン的にもネジ止めできないので、多数の両面テープでトップケースに固定する。トップケースのキーボード取り付け位置にある9枚の両面テープから剥離紙をはがして、キーボードを貼り付ける準備をする。次にキーボードの手前の3か所のツメをトップケース手前にはめ込んで位置をあわせ、ツメが外れないようにキーボードをやや左下に押しながら、奥に倒して貼り付ける。

【工程14】ディスクカバーの取り付け
トップケースの右手前に、パームレストを兼ねたディスクカバーを取り付ける。ディスクカバーの左ピンにはバネが取り付けてあるので、カバーを立ててピンをトップケースの穴に差し込み、バネがトップケースに当たる位置を調整する。次にカバーをほぼ閉めた状態にして、カバー裏中央部のツメをトップケースのツメにはめ込む。こうした立体的な作業は、簡単なようで難しい。ここでも先生にサポートしてもらった。

【工程15】側面のネジ締め
トップケースに取り付けたディスクカバーは、左側のピンだけで仮止めされた状態になっている。そこで、本体右側面の穴からネジを差し込んでトップケースを固定する。ネジとネジ穴は目隠し用のふたをはめ込んで隠してしまうので、完成後は見えなくなる。
本体の右側面にはVGAコネクタがあるので、ナットドライバを使ってコネクタの左右に1本ずつインチナットを締め付ける。適切なトルクで締め付けておかないと、VGAケーブルを付け外ししたときにナットが取れてしまう。プラスドライバは磁石になっているのでネジを吸着するが、ナットドライバには磁力がないのでナットを落とさないように注意する。これでLet'snoteの表面は完成だ。

【工程16】底面のネジ締め1
液晶パネルをL字型に開いた状態でLet'snoteを裏返し、底面中央部の2か所と、液晶パネルのヒンジ部分にあたる2か所を中央からはじめて時計回りでネジ止めする。

【工程17】底面のネジ締め2
シャーシの外周にある12か所のネジ穴に、3種類12本のネジを指定の順番で締め付けて、シャーシとトップケースを完全に固定する。ヒンジ部分の下にある左右2か所のゴム脚には、1番ドライバを使って大きめのネジを締め付ける。

【工程18】キーボードフックの取り付け
シャーシの裏側にはバッテリパックの取り付け部分が大きく開口しており、キーボード裏側の固定用金具にアクセスできる3か所の窓がある。ここにキーボード固定用の凸型金属フックをはめ込んで、防滴シールで覆っておく。

【工程19】バッテリパックの取り付け
シャーシの裏側前面からバッテリパックを差し込み、ノッチがカチッと音を立てて固定されるまでスライドさせて押し込む。このバッテリーが16.5時間の連続駆動を実現しているのだ。






















