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[特集]Windows 7

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フリー・ソフトウェア支援団体、Windows 7の“7つの大罪”を痛烈批判

「クラウドは自由を完全に放棄するようなもの。むしろ愚行」とも──FSF幹部
(2009年08月27日)

 米国の非営利団体フリー・ソフトウェア・ファウンデーション(FSF)は8月26日、「ユーザーから権利をこっそり奪い取る“汚いコンピューティング”である」として、米国Microsoftの次期OS「Windows 7」を批判するキャンペーンを開始した。

 FSFが運営するWebサイト「Windows 7 Sins」には、Windows 7をはじめとするプロプライエタリなソフトウェアがコンピュータ・ユーザーに対して犯している“7つの大罪”として、次のようなものが列挙されている。

(1)公平な教育の阻害
(2)ユーザーの抱え込み(ロックイン)
(3)「OpenDocument Format(ODF)」などの標準規格の妨害
(4)独占的行為
(5)ユーザーのセキュリティに対する脅威
(6)映画や音楽の著作権侵害を懸念するエンターテインメント企業の要請に基づくデジタル著作権管理(DRM)の施行
(7)プライバシーの侵害

 「Windowsは数年前からDRMプラットフォームとして使われ、ユーザーによるデジタル・ファイルのコピーを制限してきた」とFSFのエグゼクティブ・ディレクターであるピーター・ブラウン(Peter Brown)氏は語る。もしMicrosoftの「Trusted Computing」技術が同社の思惑どおりにフル実装されたら、「ユーザーのコンピュータをMicrosoftが好き勝手にコントロールできてしまう」(同氏)。

 「先月、米国Amazonが顧客の電子ブック・リーダ『Kindle』にアクセスし、ジョージ・オーウェル(George Orwell)の『1984』など米国で著作権が保護されている小説を勝手に削除したとして物議をかもしたが、Microsoftも同じことができることになる。まさに“汚いコンピューティング”と言わざるをえない」と同氏は不快感をあらわにする。

 本件について、筆者はMicrosoftにコメントを求めたが回答を得られなかった。


「Windows 7がゴミ箱に捨てられている様子」を表現した画像は、FSFのWebサイトのいたるところに掲載されている

 FSFは、Linuxを含むほとんどのオープンソース・ソフトウェアに使われているソフトウェア・ライセンス規約「GPL(GNU General Public License)」の監督団体として有名である。米国マサチューセッツ州ボストン市中心部のボストン・コモン公園で行われた集会では、「Windows 7がゴミ箱に捨てられている様子」を表現した高さ12フィート(約3メートル60センチ)の建造物が展示されたという。

 FSFはさらに、Fortune 500企業の経営幹部らに書簡を送り、MicrosoftのWindowsやOfficeからLinuxやOpenOffice.orgなどのフリーウェアに乗り換えることで、いかに倫理面、技術面そして長期的には経済面でもメリットが得られることを訴えた。同書簡は、前述したFSFのWebサイトに掲載されている。

 1980年代半ば、ハッカー活動家のリチャード・ストールマン(Richard Stallman)氏が創設したFSFは、ソフトウェアとソースコードの無償化こそが倫理的に正しいと主張してきた。同団体は、ソースコードの共有を提唱しながらもソフトウェアへの課金を認めているオープンソース運動との差別化に苦労している。「両団体とも、Microsoftや米国Adobe Systems、米国Appleなどのプロプライエタリなソフトウェア・ベンダーを敵視している点では共通だ」(ブラウン氏)。

 DRM付きとはいえ、Windows PCのユーザーは「Google Docs」などのクラウド・コンピューティング・サービスを使い、データをクラウドに格納するユーザーに比べればまだ自由とプライバシーを保っているほうだ。「クラウドは自由を完全に放棄するようなものだ。ソフトウェアの自由うんぬんでなく、むしろ愚行と言ってよいだろう」(同氏)

 ブラウン氏の話では、フォーチュン500企業の多くがMicrosoftと同じようにプロプライエタリなビジネス・モデルの下で活動しているものの、少なくともソフトウェアに関するかぎり、ほとんどの企業はベンダーでなく消費者の立場だという。

 「大企業はソフトウェアに莫大な金額を投じている。膨大な数のソフトウェア監査に直面しており、抱え込みの度合いは一般ユーザーとは比較にならないほどだ。彼らは、せっかくのフリーウェイを前にして、いつまでも有料道路を使い続けるだろうか」とブラウン氏は疑問を呈する。

 「企業の間でWindows XPからLinuxへの乗り換えの波がすぐに起こるとは期待してないが、この議論は今後も続けていきたい。Windows 7を見直し、導入を見送る企業が少しでも出てくることを願っている」(ブラウン氏)

(Eric Lai/Computerworld米国版)

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