マイクロソフト、サーバ仮想化ソフト「Hyper-V」の正式版をリリース
単体製品としてサーバ当たり28ドルでの提供も開始米国Microsoftは6月26日、Windows Server 2008に標準搭載されるハイパーバイザ・ベースのサーバ仮想化ソフト「Hyper-V」の正式版をリリースした。
Hyper-V正式版は、Windows Server 2008のほぼすべてのエディションに向けてダウンロード配布が開始されたほか、「Hyper-V Server」という単体製品としてもサーバ当たり28ドルで提供される。
ちなみに、米国VMwareの主力のサーバ仮想化ソフト「ESX Server」と「ESXi」(サーバへの事前組み込みも可能なサーバ仮想化ソフト)の価格は、それぞれ2,995ドルと495ドルだ。
Microsoftは、Hyper-Vの価格の安さに加えて、物理サーバと仮想サーバの容易な管理を実現するソフト「System Center Virtual Machine Manager」が顧客に支持されることを期待している。
MicrosoftのWindowsサーバ/ソリューション担当コーポレート・バイスプレジデント、ビル・レイン(Bill Laing)氏は、「Windows Server 2008をインストールして管理できる人ならば、Hyper-Vで仮想マシンも容易にインストールできるはずだ。Hyper-Vでは、仮想化環境の管理に求められる操作習得の負担はあまりない」と語る。また、「現在、多くの顧客が仮想化のために多大な費用を投じている。われわれはHyper-Vによって、より幅広い顧客にすぐれた価値を提供していく」と付け加えた。
Hyper-Vのリリースは、当初、今年8月までに行われる予定だったが、Microsoftは5月にそのリリースを前倒しすることを示唆していた(関連記事)。
InfoWorld米国版のレビュアーであるランダル・ケネディ(Randall Kennedy)氏は今週、Hyper-Vは技術的にVMwareほど強力ではないが、仮想化に対する要求があまり厳しくないWindows環境には十分だと述べた。
同氏によると、Hyper-Vの“アキレス腱”は、仮想マシンの作成にサードパーティ製のWindowsデバイス・ドライバを使用する点にあるという。サードパーティのデバイス・ドライバを使用することでユーザーは高い柔軟性を得られる反面、VMware ESX Serverの仮想マシンに比べて障害が発生しやすくなると指摘している。
これについてLaing氏は、リスクが誇張されていると反論した。同氏によると、Windows Server 2008で動作するデバイス・ドライバをHyper-Vはすべてサポートしているという。また、Windows Server 2008のユーザーは、Windowsのクライアント向けOSを利用するユーザーと比べて、使用するデバイスの数がはるかに少ないため、そのドライバ数もわずかだと同氏は述べた。
Hyper-Vは開発の遅れから、稼働中の仮想マシンを物理サーバ間で移動できるライブ・マイグレーション機能など、いくつかの主力機能の搭載を見送っている。Laing氏は、見送った機能はWindows Server 2008 R2で提供される予定だと述べた。なお、R2のリリース時期は発表されていない。
Laing氏は、x86サーバの仮想化はメインフレームと同じ道のりをたどるだろうと話す。メインフレームの仮想化は1970年代に開始され、1990年代には完全に市場へ浸透した。同氏は、x86サーバの仮想化はメインフレームの仮想化よりも速いペースで普及するとの見通しを示している。
(Eric Lai/Computerworld米国版)





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