Windows PE 完全活用ガイド―[1]PEを使いこなすための基礎知識|Windows Server|トピックス|Computerworld

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【解説】

Windows PE 完全活用ガイド―[1]PEを使いこなすための基礎知識

システム管理者に使いこなしてほしい“究極”のトラブル解決ツール
(2009年10月09日)

 Windows PEは、Windows OSのインストールを主な目的として提供されている、機能が限定された特別なOS環境だ。だが、Windows OSのインストール以外にも、さまざまな場面で活用することができる。Part1では、Windows PEとは何か、何ができるのかを学ぼう。

Windows 7 Service Pack(SP)1に対応した最新のWindows PE 3.1を解説した「[新]Windows PE 徹底活用バイブル」を公開しました。本記事の更新版になりますので、ぜひご覧ください。

■[新]Windows PE 徹底活用バイブル ― 最新のWindows PE 3.1に完全対応!
[Part1]基礎編 〜Windows PEって何? Windows PE最新情報〜
[Part2]ブータブルメディア作成編 〜独自のPEブータブルメディアを作成するには〜
[Part3]トラブル解決活用編 〜データ救出、HDDの引っ越し、P2Vなどに徹底活用

Windows PEって何? 72時間限定のフリーOS!?

 「Windows PE(Windows Preinstallation Environment:Windowsプレインストール環境」は、文字どおり、Windowsオペレーティングシステム(OS)のプレインストール作業を行うための環境、あるいはWindows OSがインストールされる前のコンピュータを操作する環境を提供する特別なOSだ。

 マイクロソフトはWindows Vistaのリリースに合わせ、それまではOEMベンダーなどに限定して提供していたWindows PEを一般にも公開した。エンドユーザーは、Windows VistaをインストールするためにWindows PEを利用できるだけでなく、コンピュータの問題、特に正常起動できなくなったコンピュータのトラブルシューティングやデータのサルベージに活用することができる。

 Windows PEにはいくつかのバージョンが存在する。最初のバージョン1.0および1.x(2004や2005というバージョンを含む)は、Windows XPやWidows Server 2003をベースとしたWindowsのサブセットで、プレインストールPCを準備する必要があるOEMベンダーなどに限定的に提供されていた。

 そして、Windows Vistaのリリースに合わせ、Windows Vistaのセットアップのベースにもなっている「Windows PE 2.0」が一般ユーザーにも提供されるようになった。現在は「Windows自動インストールキット」(以下、WAIK)の一部としてWindows PEを入手、利用することができる。

 最新バージョンは、WAIK 1.1に含まれるWindows PE 2.1で、これはWindows Vista Service Pack(SP)1およびWindows Server 2003がベースになっている。なお、Windows7対応のWAIK 2.0には、Windows PE 3.0が含まれる予定だ。

■Windows PEのメリット

 Windows PEはサイズが小さく、CD/DVDメディアやUSBメモリ、ネットワーク(PXEブート)から起動することが可能だ。Windows PEはRAMディスク(メモリ領域の一部)上にロードされるので、ディスクの準備が整っていないコンピュータも起動できる。Windows PEで起動したコンピュータでは、コマンドプロンプトを使用して、ディスク構成などのインストール準備作業を行うことが可能だ。

 Windows PEは、FATやFAT32、exFAT、NTFSなどの各種のディスク操作、USBデバイスのプラグ&プレイ、ドライバの追加インストール、IPベースの基本的なネットワーク機能、Windowsファイル共有クライアント機能などを備える(画面1)。

画面1● Windows PEのユーザーインタフェース。コマンドプロンプトだけのCUI環境だが、NTFS、FAT、FAT32、exFATの操作や、TCP/IPネットワークを利用できる

 そのため、起動不能になったコンピュータのトラブルシューティングツールとしても非常に役立つ。NTFSにアクセスできない従来のMS-DOSベースの起動ディスクや、セキュリティ上の制約が多いWindows 2000/XP/Server 2003の「回復コンソール」に比べれば“万能ツール”と言えるだろう。

 実は、Windows VistaやWindows Server 2008のインストールDVDから起動可能な「システム回復環境」はWindows PEがベースで、Windows PEにシステム回復環境のパッケージ(WinPE-SRT-Package)を乗せたものだ(画面2、3)。

画面2● Windows Vista以降のWindowsセットアップは、Windows PEがベースになっている。Windows PEのインタフェースにアクセスするには、「コンピュータを修復する」をクリックする
画面3● 「システム回復オプション」の「コマンドプロンプト」は、Windows PEそのものだ。ただし、ネットワーク機能はデフォルトで無効になっている。ネットワークを開始するには、「Startnet.cmd」を実行する

■Windows PEの制約

 Windows PE 2.1には、x86版、x64(AMD 64)版、およびIA-64(Itanium)版が用意されており、これらのアーキテクチャのコンピュータを起動できる。x64コンピュータは、x86版のWindows PEで起動することも可能だ。

 Windows PEを起動するには、最低でも256MBの物理メモリが必要になる。Windows PEは物理メモリの一部をRAMディスクとして使用し、そこにシステムファイルをロードする。このRAMディスクのサイズが160MB前後で、これにWindows PEが実メモリとして必要とする100MBを加えたものが「256MB」の理由だ。

 このほか、サイズを小さく抑えたり、汎用OSとして海賊版の作成に悪用されたりしないように、表1のような制約がある。

表1● Windows PEの制約事項。この制約は、サイズを小さく抑えたり、汎用OSとして海賊版の作成に悪用されたりしないしないようにするためだ

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