性能低下につながるSSDの諸特徴
SSDの速度低下を招く「メモリー断片化問題」を考えるSSDは、市場に登場して間もなく、十分に成熟していないようだ。今回は、パフォーマンス低下の問題をはじめ、SSDがかかえるいくつかの懸念事項について解説する。
Lucas Mearian
Computerworld米国版
SSDの長寿命化を図る処理が
パフォーマンス低下の原因に
前回説明したように、SSDではフラッシュ・メモリーの長寿命化を図るために「ウェアレベリング」という処理を行う。これは、データをメモリー内で移動させることで、メモリーの一部分だけが消耗することを避けるための機能である。
だが、Intelのコンシューマ向けSSD「X25-M Mainstream SATA Solid-State Drive」では、このウェアレベリングが災いして、パフォーマンス低下という問題が発生した。
調査会社の米国In-Statでチーフ・テクノロジー・ストラテジストを務めるジム・マクレガー(Jim McGregor)氏は、「ウェアレベリングを行うと、頻繁に使用するデータがさまざまな場所に移動する。データ・ブロックのサイズによっては、データが断片化することになる」と、パフォーマンス低下の原因を説明する。
X25-Mのパフォーマンス低下問題については、PC Perspectiveのレビュアーが複数のPCとアプリケーションを使ってテストを行った。その結果、一部の大きなデータ・ブロックにおいて、書き込み速度が新品時の80MB/秒から30MB/秒に、読み出し速度が250MB/秒から60MB/秒に、それぞれ低下した。
Intelは、「パフォーマンス低下の問題はファームウェアのバグに原因があったが、すでにファームウェアをバージョンアップした」と述べている。確かに、PC Perspectiveの再テストでも、この問題が修正されていることが確認された。
本来のデータ量よりも
多くのディスク容量を消費
SSDには、ほかの懸念事項もある。例えば、NAND型フラッシュ・メモリーに特有の「書き込みアンプリフィケーション」である。
NAND型フラッシュ・メモリーはハードディスクと同様にデータをブロック単位で保存する。だが、ブロック・サイズが固定長であるという点がハードディスクとは異なっている。この特徴が原因でSSDでは、例えば4KBのデータの書き込みに512KB分の空きブロックを消費するといった事態が起こる。
Windowsが行う通常の書き込みで必要とするデータ容量を考えると、NAND型フラッシュ・メモリーで消費される最小ブロック・サイズは、明らかに大きくミス・マッチだ。しかも、1回の書き込みで必要となる容量は一定ではない。
「書き込みアンプリフィケーションによって、一般的なコンシューマ向けSSDでは書き込むデータの15〜20倍程度の容量を消費することになる」と、Intelの研究開発ラボでストレージ・アーキテクチャ担当ディレクターを務めるナット・グリムスラッド(Knut Grimsrud)氏は説明する。同氏は、Intel製SSDのコア・テクノロジー開発にも携わった人物である。
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