急速に肥大化するデータを最小化するために――
ファイルシステムの圧縮と重複排除で、データ・ライフサイクル全体での最適化を実現
システムエンジニアリング本部
ストレージ&クラスター製品担当
技術部長 星野隆義氏
ビッグデータ、省電力、クラウド…
激変するストレージの課題
ストレージ・システムの構築に取り組む企業は、その利用環境が激変するなかで、さまざまな課題に直面している。シマンテックの星野氏は、その大きな課題の1つとして、最初にビッグデータ、すなわちデータの急速な肥大化と多様化への対応を挙げた。
IT専門の調査会社であるIDC Japanは、国内におけるディスク・ストレージ・システム出荷容量について、「今後急速に拡大を続け、2010年から2015年まで年間平均成長率(CAGR)45.1%で推移する」と予測している。特に、文書や画像などの非構造化データは53.5%、サービス・プロバイダーが提供する情報や画像などのコンテンツ・デポ(Content Depots)は84.7%の伸び率で推移するという。
もう1つの課題は、東日本大震災以降に注目されるようになった電力危機への対応、すなわちストレージ・システムの省電力化への取り組みである。モーター駆動部を内部に持つハードディスク・ドライブ(HDD)は多くの電力を消費し、場合によってはディスク装置の消費電力がシステム全体の半分を占めこともある。省電力化を実現するためには、HDDの数を可能なかぎり削減する必要がある。
また、クラウド・コンピューティングに対応する柔軟なストレージ基盤の構築も、重要な課題になっている。ストレージの用途が日々変化するクラウド環境においては、ストレージ・システムはOSやストレージの機種に依存することなく、その構成を柔軟かつ短時間に変更できなくてはならない。
さらに星野氏は、HDDの供給危機についても認識する必要があると警告する。2011年11月に深刻化したタイ・バンコク周辺の洪水被害は、HDDが常に安定的に供給されるものではないことを明らかにした。HDDの世界第1位の輸出国(金額ベース)で発生した大洪水は、HDDのサプライチェーンに大きなダメージを与え、製品価格の高騰を招いている。
こうした課題への対応策について星野氏は、「これまでのように、100GBのHDDに100GBのデータを格納するというアプローチではなく、100GBのHDDに200GBも300GBも格納する方策を真剣に考える時期にきている」と指摘する。



























