「世界最速」の半導体ディスクが登場──処理性能はHDDの600倍以上
米国テキサス・メモリ・システムズ(TMS)は先週、一般のディスク・ドライブに比べ600倍以上の高速処理を実現する半導体ディスク装置(SSD)の提供を開始したと発表した。同社は「世界最速」をアピールしている。
同社の半導体ディスク装置「RamSan」にクラスタリング技術「InfiniBand」を採用したことで、高性能コンピューティング(HPC)環境においてより高速なデータ・アクセスを実現できるという。
「InfiniBandの特徴である低レイテンシと高速性により、RamSanは世界最速のストレージになった」と同社は主張している。ちなみに、RamSanは米国政府の情報監視システム「Echelon」にも採用されている。
新製品は、純粋なInfiniBand環境およびInfiniBand/Fibre Channelの混在環境の両方において、10GbpsのInfiniBandリンクでデータ・アクセスを実現する。クラスタ化されたHPC環境では、HDDをメイン・メモリに近い速度のSSDに置き換えてI/Oスピードを引き上げることができる。
ストレージIOグループの創設者でシニア・アナリストのグレッグ・シュルツ氏は、RamSanの新製品がデータセンターのアップグレードを促すと見ている。「InfiniBand接続をサポートする高性能半導体ディスクの提供は、I/Oボトルネックを解消したい企業のデータセンターのアップグレードを後押しするだろう」(同氏)
RamSanドライブのアクセス速度は、HDDの250倍のスピードに当たる15マイクロ秒(100万分の1秒)。高性能なHDDでも1秒当たり250〜300ランダムI/O(IOPS:Input Output Per Second)であるのに対し、InfiniBandベースのRamSanドライブは、シングルポートのコントローラ1台当たり最大5万ランダムIOPS、4台で20万ランダムIOPSの処理能力を発揮する。
HDDアプリケーションを半導体ディスクに移行すれば、即座に性能向上を図ることができる。サンディエゴ・スーパー・コンピューティング・センターではHDDからRamSan SSDへの移行後、メタデータ・バックアップの処理速度が38倍伸びたとしている。
なお、InfiniBand RamSanはTMSのパートナー企業が販売する。
4GBシングルチップ・ドライブ製品も登場
米国シンプルテックからは、IDEまたはUSBインタフェース・ベースのシングルチップ・ドライブ「Single Chip Drive」が登場した。容量は12MB〜4GB。システム・ボード上でコンパクト・フラッシュ(CF)コネクタが不要になるため、より低コストでCFを置き換えられる。シングルチップ・ドライブは現在、カーナビゲーション、ネットワーキング機器、POS端末などの分野で導入されている。
同製品には5バイト・エラーを検出でき、4バイト・エラーを訂正できるECCエンジンが内蔵され、NANDフラッシュの信頼性とユーザビリティ時間の向上を実現する。ウェアレベリング(平滑化)アルゴリズムで200万回の書き込み/消去回数を保証するという。
現在エンジニアリング・サンプルが提供されており、量産は来年の予定だ。
これらの製品は、フラッシュ・メモリ・ドライブの発達の速さを示すものだ。PCソフトウェア・スタックをすべて持ち運びできる30GBのUSBサムドライブなど新たな構想も生まれている。
(クリス・ミラー/Techworld.com)



























