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中国政府が米国へのハッキング疑惑を否定――「そんなに進んだ技術力はない」

「サイバー戦争を仕掛ける有効な技術力を確立済み」と米国国防省は反論
(2008年06月13日)

 中国政府は6月12日、オフィスのコンピュータを中国からハッキングされたという2人の米国議員の発言に対し、ハッキング攻撃を仕掛けるような技術力は中国にはないと語り、疑惑を否定した。

 中国外務省の秦剛(Qin Gang)報道官は12日、定例記者会見において、「(ハッキング攻撃の)証拠はあるのか。第一、われわれがそんなに進んだ技術力を持っているとは思えない」と語ったと、Associated Press(AP)が報じた。なお、同省の中国語の会見記録の翻訳版はAPの報道を裏づける内容であった。


定例記者会見で米国へのハッキング疑惑を否定した中国外務省の秦剛(Qin Gang)氏

 米国下院のフランク・ウルフ(Frank Wolf)議員(共和党、バージニア州選出)が11日に行った記者会見によると、同氏のオフィスの4台のコンピュータが2006年8月にハッキングされ、その後の下院とFBI(連邦捜査局)の調査で、その攻撃が中国から行われていたことが判明したという。Wolf議員は会見で、「私は長年にわたって中国の悲惨な人権問題について発言してきたため、標的にされたのではないか」と語っていた。

 APの別の記事によると、クリス・スミス(Chris Smith)下院議員(共和党、ニュージャージー州選出)と下院外務委員会(Smith議員は委員の1人)が使っていたコンピュータも2年前にハッキングされた。Wolf議員とSmith議員はともに、中国の人権政策を再三批判してきた人物だ。

 Qin氏は12日、こうした憶測を一蹴した。「勝手な被害妄想は持たないでいただきたい。彼らは米国と中国の相互理解や信頼、友好にもっと貢献するべきだ」(同氏)

 中国は、ハッキングが国家ぐるみだという批判に常に反論を行っている。例えば、Qin氏は先月、米国商務省長官であるカルロス・グティエレス(Carlos Gutierrez)の訪中時に米国政府のノートPC1台の内容がコピーされたとの報道について、「まったく根拠がない」と述べている。

 また、昨年9月には中国外務省の姜瑜(Jiang Yu)報道官も、中国軍関係者が米国国防省のコンピュータをハッキングしたとの指摘に対し、「まったく根拠がない」と否定したうえで、「冷戦時代の考え方を引きずっている」と批判している。

 Qin氏の発言に見られる「中国にはハッキングを行う技術力がない」という主張に対し、米国国防省は真っ向から反論している。中国の軍事力に関する昨年の年次議会報告で米国国防省は、「中国軍は、サイバー戦争において効果的な先制攻撃を行う技術力をすでに確立しており、敵のコンピュータ・ネットワークを攻撃するウイルスの開発部隊も擁している」と述べている。

 Wolf議員は11日、議会のコンピュータとネットワークを保護するため、ハッキング対策を強化する必要性を強調した。「議会の設備は適切に保護されておらず、私は深く憂慮している」(同氏)

(Gregg Keizer/Computerworld米国版)

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