ワシントンD.CのITセキュリティ責任者、収賄容疑で逮捕
架空発注で約7万ドルを不正取得した疑い米国検察当局は3月12日、米国コロンビア特別区(ワシントンD.C)の最高セキュリティ責任者(CSO)代理と、インドでオフショア業務を行うITアウトソーシング企業を所有する元コロンビア特別区政府職員の2人を贈収賄の疑いで起訴した。2人は連邦裁判所に召喚され、罪状の認否を問われている。
逮捕/起訴されたのは、コロンビア特別区のCSO代理ユースフ・アカー(Yusuf Acar)容疑者とスシル・バンサル(Sushil Bansal)容疑者で、アカー容疑者の自宅では7万ドルの現金が見つかった。
バンサル容疑者は、Advanced Integrated Technology Corporation(AITC)の創業者でCEOを務めている人物だ。AITCはコロンビア特別区から多数の契約を獲得している。2004年3月から2009年2月までにAITCが行った同特別区政府からのビジネスの規模は、総額1,300万ドル以上だという。
今回の逮捕で注目されたのは、コロンビア特別区の元最高技術責任者(CTO)で、バラク・オバマ(Barack Obama)大統領に米国政府の初代CIOに任命されたビベク・クンドラ(Vivek Kundra)氏とのつながりだった。
クンドラ氏が同特別区のCTOに任命されたのは2007年で、AITCはクンドラ氏の任命前から任命後にわたって契約を得ている。その中には、ウイルス対策ソフトウェアの導入や、インシデント対応などを含む、セキュリティ・サポート契約の延長などが行われていた。
だが連邦文書には、12日の逮捕に関連する違法行為について、クンドラ氏が知っていたことを示す内容は含まれていない。
連邦地裁のジョン・ファッチョラ(John Facciola)判事はアカー容疑者に対し、「罪状は収賄であり、重大な連邦犯罪」だと述べた。30歳代半ばと見られる同容疑者は、法廷で自分の名前以外は黙秘した。
政府側の弁護士を務めるトム・ヒバーガー(Tom Hibarger)氏はファッチョラ判事に対し、「アカー容疑者は逃亡のおそれが大きかった」と述べた。ヒバーガー氏によると、同容疑者はトルコに親戚があり、大金を持って国を出る用意ができていると話していたという。
現在、アカー容疑者は収監を命じられ、バンサル容疑者は釈放されたが、居住地を離れないよう命じられた。
連邦政府の宣誓供述書によると、アカー容疑者はベンダーと結託し、ある一定量の品物の購入注文を発行させたが、実際には注文書より少ない量の発注と納品が行われていたという。同容疑者とベンダーの不正の手口は複雑で、ベンダーが架空の社員に人件費を支払い、それをコロンビア特別区政府への請求に含めるという手法も取られていたとされる。
政府当局者が「Mcafee Softwareスキーム」と呼ぶ不正注文の手口では、バンサル容疑者が所有するAITCがMcAfeeの脆弱性スキャン/評価自動化ソフトウェア「McAfee Foundstone」2,000ライセンスを対象に総額10万4,166ドルの購入注文を発行し、コロンビア特別政府にその費用を請求した。だが、McAfeeのAITCに対する請求額は、500ライセンスぶんの3万6,845ドルだったという。
(Patrick Thibodeau/Computerworld米国版)



























