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【Gandi調査】

来年スタートの「gTLD拡張」、65%の企業がドメイン・スクワッティングを懸念

ドメイン名の制約緩和がもたらす“脅威”を問題視
(2009年06月11日)

 英国のドメイン取得サービス大手Gandiが6月9日に発表した調査リポートによると、2010年に予定されているgTLD(汎用トップレベル・ドメイン)の拡張がドメイン・スクワッティング(ドメインの不法占拠)につながることを懸念している企業は、全体の65%に上っている。

 Gandiの調査は、1,000人以上の英国在住者を対象にしたもので、その中には大規模流通会社100社やSMBのビジネス・マネジャーが多く含まれている。

 現行のルールでは、企業/組織や個人がドメイン名を取得するときは、「.com」や「.net」、「.co.uk」のように、決められたgTLDを使用しなければならない。しかし、これに不満を持つ企業は少なくない。実際、28%の回答者が、希望どおりのドメイン名を取得できず、名前を変えたりTLDを変更したりする必要があったとしている。

 このような制約を緩和するものとして期待されているのが、来年に予定されているgTLDの拡張である。ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)が提案した拡張ルールにより、地名(例えば.Londonや.Paris)、企業名(.Nikeや.Coke)のほか、自由な名前(.God)をgTLDとして採用できるようになる予定だ。

 もっとも、回答者の3分の2は、こうしたドメイン名の変更が来年実施されることを知らなかった。新しいgTLDの商用利用については多くが肯定的な見方を示したものの、この変更が深刻な問題を引き起こすのではないかとの懸念も同時に訴えている。

 例えば、回答企業の65%は懸念としてドメイン・スクワッティングを挙げ、82%はWebサイト攻撃やスパム生成にドメインが使われることを不安だと答えた。

 Gandiが調査リポートの中で引用している米国MarkMonitorの『brandjacking Index: 2008』によると、ドメイン・スクワッティングの件数は2008年に前年比で18%増加している。ドメイン・スクワッティングの被害を受けていない企業でも、自社ブランドを守るために複数の新しいドメインに対して多大な登録料を支払っている、というのが実情だ。

 新しいドメイン取得ルールについて、Gandiのウェンディ・ホワイト(Wendy White)氏は、「もし(gTLDの)自由化によって、期待されるだけの利点がもたらされるのであれば、(ルールの適用は)注意深く進める必要がある。新しいドメイン名の使用を許可するアナウンスの直後は、ドメイン・スクワッターなどがドメイン取得に躍起になることが予想されるからだ」と指摘する。

 ちなみに同氏は、gTLDの拡張によってドメイン名の登録が増えれば、Gandiの収入もそれだけ増えることを正直に認めている。

 gTLDの拡張がどの程度の影響を及ぼすのかは、今のところ不透明だ。ICANNにしても、インターネットの基幹となるルート・サーバと、ドメイン変更に関する技術的なプロセスを管理する権限を有しているにすぎない。新しいドメインの使用は各国の登録機関に通達されるだけであり、だれが何をどのような目的で登録しているかをコントロールすることは、実際には難しい。

 米国企業の場合は、ICANNがgTLD拡張を提案した際に議論になった、「DNS Fast Fluxing」などのドメイン悪用テクニックを防ぐことで、セキュリティ上の脅威を取り除こうとしている。一方、EUのほうでも、ICANNのガバナンスに疑問を呈し、米国の支配下にはない国際的なドメイン管理組織を準備するべきとの提案を行っている。

(John E. Dunn/Techworld.com)

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