ロシアの「.ru」ドメインの登録手続きが厳格化へ――サイバー犯罪の防止がねらい
ドメイン名取得には身元保証書類の提出が義務化詐欺行為や不適切なコンテンツの問題に対処するため、ロシアのトップレベル・ドメイン「.ru」の管理を行っている組織がチェック体制の強化に乗り出した。
4月1日から.ruドメインに登録する際、個人であればパスポートのコピーを、企業の場合は法的な登録書類などのコピーを提出することが義務づけられる。現在は登録者の確認などは行われておらず、詐欺行為を行っている人物が偽名を使って.ruドメインのサイトを容易に開設できる状態だ。
.ruドメインを管理するCoordination Center for ccTLD .RUで情報プロジェクト・マネジャーを務めるオリガ・エルマコバ(Olga Ermakova)氏は、電子メールでの取材に対し、「登録手続きを変更することで国際的なベスト・プラクティスに準拠し、.ruドメインをクリーンな状態に保つようにする」と述べた。
「ネガティブなコンテンツは不要だ。この種のコンテンツは、身分の確かでないユーザーによって作成されることが多い」(エルマコバ氏)
現在のドメイン名登録の仕組みには抜け穴が多いため、犯罪者が身分を隠しながら、察知されることなくWebサイトを開設し、スパムや詐欺、ポルノの提供などを行うケースが少なくない。こうした犯罪者と法執行機関やセキュリティ専門家との間では、不正なサーバを発見しても、すぐに別のドメインで活動が再会されるといった形で、日々いたちごっこが繰り返されている。
Coordination Center for ccTLD .RUが新たなドメイン名登録手続きを導入した場合、犯罪者たちが従来のような活動を続けるのは難しくなると見られている。登録の際に紙の文書を提出しなければならず、費用と手間が増えるからだ。
DNSサービス・プロバイダーのNeustarで主任技術者を務めるロドニー・ジョフェ(Rodney Joffe)氏は、「これで、不正行為を減らすことができる。ドメイン名の登録に手間がかかるので、別のトップレベル・ドメインに移らざるを得なくなるからだ」と語っている。
.ruドメインは、犯罪者にとって安全地帯と見られており、各国もロシアに対してシステムの改善を求めてきた。すでに中国は、.cnドメインの管理を強化するためドメイン名登録手続きを厳格化している。
ドメイン名サービス会社のHexonetのCSO(最高戦略責任者)、ロバート・ブリックナー(Robert Birkner)氏は、近年.ruドメインが詐欺行為の温床になってきたことは認めるが、.ruドメインから犯罪者を駆逐しても、ベトナムの.vnやインドネシアの.idなど、今後同様の問題が起こる可能性のあるドメインは他にもあると指摘している。
今週、米連邦捜査局(FBI)と英国重大組織犯罪庁(SOCA)の代表者は、DNSを管理しているグループに対し、ドメイン名認証のためのポリシーを強化するよう要請している。SOCAのシニア・マネジャーで、電子犯罪問題の責任者であるポール・ホア(Paul Hoare)氏は、現時点では偽名を使ってドメイン名を登録するのが容易だと指摘している。
2月に行われたインターネット・ドメイン名データベースの調査では、正確な記録は全体のわずか23%に留まっていた。
(Robert McMillan/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)
























