インテルによるマカフィー買収、考えられる3つの理由
突然の買収発表に隠されたインテルの戦略とは?インターネット上の脅威が絶え間なく姿を変え、セキュリティへの不安が募る中、米国Intelがウイルス対策ソフトウェアベンダーの米国McAfeeを買収すると発表した。
McAfeeはIntelの完全子会社となるが、同社がこれまで提供してきたPCセキュリティ・ソフトウェアに大きな変化はなさそうだ。それでは、総額76億8,000万ドルにおよぶ今回の買収にはどのような意味があるのだろうか。3つのケースを考えてみた。
(1)つまらない回答――「IntelはMcAfeeが買収したものが欲しかった」
ITニュース・サイト「TechCrunch」も指摘しているように、McAfeeは最近、いずれもモバイル・セキュリティを専門とする2社(Trust DigitalとTenCube)を買収した。Trust Digitalは「iPhone」などのスマートフォンに適用する企業向け保護ソリューションを、またTenCubeはAndroid、Blackberry、SymbianおよびWindows Mobile携帯電話に対応したコンシューマー向けセキュリティ・ソフトウェア「WaveSecure」を、それぞれ提供していた。
(2)ひねりのある回答――「Intel自身のコンピューティング・プラットフォーム推進のため」
IntelとNokiaが、スマートフォンやタブレット、ネットブック向けに共同開発したOS「MeeGo」をご存じだろうか。このモバイル向けOSの普及を促すためには、当然ながらセキュアでなければならない。Intelは自前でセキュリティ企業を抱えることで、その命運をかけるつもりなのかもしれない。
(3)現実的な回答――「進化するIntelのセキュリティ面をカバー」
もっとも真相に近いのは、Intelのソフトウェアおよびサービス部門責任者であるリネイ・ジェームズ(Renée James)氏がReutersに語った言葉だろう。
ジェームズ氏いわく、「われわれは増え続けるコネクテッド・デバイスにおいてさまざまな試みを進めている。インターネットに接続できるテレビからモバイル・デバイスまで、プラットフォームの種類は実に豊富だ。Intelは、ハードウェア自身のセキュリティ強化は可能だと信じている」。
Intelの発表資料には、2011年に「ある製品」を発売すると記されている。Google TVとともに進めているテレビ分野への取り組みや、まもなく登場する「Medfield」スマートフォン向けチップを搭載したモバイル・デバイスの存在を踏まえるに、Intelは単独のセキュリティ製品をリリースし、これをあらゆる新規ハードウェアに実装して、「Intelチップを利用したコネクテッド・デバイスはインターネットの脅威から守られている」という一種の安心感を消費者に与えたいのではないかと筆者は考えている。
(Jared Newman/PC World米国版)



























