マカフィーにとって「マイクロソフトは味方、シマンテックは敵」
エンタープライズ市場に注力するマカフィーの新CEOが言明ストック・オプションを巡るスキャンダルを払拭するべく経営陣の刷新を図る米国マカフィーは、EMCでエグゼクティブ・バイスプレジデント兼顧客事業部門担当社長を務めていたデイブ・デウォルト氏を、今年4月、CEOに迎えた(関連記事)。レスリングで全米代表に選出された経歴を持つほか、熱心なトライアスリートとしても知られる同氏は、マカフィーにおいてここ6年間で実に4人目のCEOとなるが、持ち前のバイタリティとスポーツマンシップでこの難局を乗り切ることが期待される。Computerworldオンライン米国版は、先ごろ同氏を訪ね、セキュリティ市場の状況や競合会社の動向、さらにはマカフィーがエンタープライズ市場で図ろうとしているイメージ・チェンジの方向性などについてインタビューを行った。
――不正会計やストック・オプションにまつわるスキャンダルなど、深刻な問題を抱えるマカフィーのCEOにあえて就任した理由は?
そこに大きなチャンスを見いだしたからだ。私がCEOに就任した当時、マカフィーは9四半期連続で記録を更新し続けていた。今のIT業界において、一体どれだけの企業が9四半期連続で業績を記録的に伸ばし続けることができるだろうか。昨年の年間売上げは10億ドルを超えた。しかも、債務はゼロ。それどころか、10億ドルを超える現金を保有している。1四半期当たりのフリーキャッシュフロー(余剰資金)はほぼ1億ドル。そして1億の顧客を抱えている。
このように、マカフィーは、強力な製品資産を有し、活力のある市場を掌中にしている。もちろん(CEOに就任するに際しては)、コンプライアンスの問題、(会計の)訂正報告、ストック・オプションのスキャンダルなどについて、多少の不安はあった。
だが、マカフィーは、(ストック・オプション問題で)1995年まで遡って600万枚もの文書を調べ尽くすという徹底した証拠発見プロセスを実施した。また、(会計の)修正プロセスを終えるまでに600回もの面接を乗り越えた。
これほどの調査にさらされた企業なら、これ以上クリーンになれないほどクリーンになっているだろうと思い、マカフィーの再構築と変革に協力することを決心したわけだ。実際に参加してみると、この会社にはまだ市場に知られていない多くの資産があることがわかった。
――あなたは、市場が抱いているマカフィーのイメージを変えると宣言しているが、それは具体的にどういうことを意味するのか。
一般的に、マカフィーと言えば、ウイルス対策ベンダーであるとの印象が強い。だが、大手企業や当社製品を実際に使っている企業であれば、当社がそれ以上の存在であるということを理解してくれているはずだ。当社は、フォーチュン誌トップ1000社の76%を顧客として獲得している。
また、「ePolicy Orchestrator(ePO)」と呼ばれるセキュリティ管理ツールで、広範なセキュリティ・フレームワークを構築してもいる。われわれは単なるウイルス対策ベンダーではないのだ。
例えば、ウイルス対策製品以外にも、スパイウェア対策製品、スパム対策製品、パーソナル・ファイアウォール、データ漏洩対策製品など、世界レベルのデスクトップ製品を数多くそろえている。それに、「Total Protection」スイートでは、デスクトップ向けだけで12以上の製品を提供している。
そのほか、ネットワーク分野では、マルチレイヤ・サポートとセキュリティ事業が急成長を遂げている。マカフィーは2年前からリスク管理製品を拡充しているが、今やその範囲は脆弱性の検出、問題修正、パッチ管理、コンプライアンス管理などにも及んでいる。このように、今やマカフィーはセキュリティ・リスク管理企業であり、世界最大のセキュリティ専門企業であると自負している。これが、私が世界に伝えたいメッセージだ。
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