「サーバ利用の効率化こそグリーン化のカギ」――ライブドア伊勢氏
アイドル・サーバの削減が効果的な省電力化策※ 各講演の詳細レポート記事を掲載しました。文末のリンクをご参照ください(2010/03/19 Computerworld.jp)
3月10日、グリーンITという側面からクラウド・コンピューティングにフォーカスしたコンファレンス「Green Cloud Solutions 2010」が都内で開催された。
開幕記念講演には、ライブドアの執行役員でCTA(Chief Technical Architect)および情報環境技術研究室長を務める伊勢幸一氏が登壇。クラウドがもたらすグリーン効果について解説するとともに、同社がポータル・サイト事業やデータセンター事業を展開するなかで取り組んだグリーン・クラウド事例を披露した。
グリーンITの具体的なアプローチの1つとして、省電力サーバの導入が挙げられる。現在は、動作周波数を抑えて消費電力を抑えるとともに、複数のコアを実装して性能向上を図るマルチコアCPUがサーバCPUの主流となっている。こうしたCPUを搭載した力サーバを導入し、その効率を高めることがグリーン化につながると、伊勢氏は主張する。
同氏が行った調査によると、サーバ・マシンのCPUに60%の負荷をかけたときの消費電力はアイドル状態のときと大きな差がないという。調査は、さまざまなメモリ構成、ディスク構成で行われたが、どのような構成でも60%負荷時の消費電力はアイドル状態の1.2倍程度にしかならなかった。
「サーバの効率的な運用とは、CPUを使わないことではない。アイドル状態のサーバを減らすことなのだ」と伊勢氏。アイドル状態のサーバでも通常利用時と大差ない電力を消費しているため、少数のサーバに業務を集約して稼働率を高め、アイドル状態にあるサーバの台数を減らすことが、有効な省電力化策になるというのだ。
実際に伊勢氏は、こうした手法でITインフラのグリーン化に成功した。ライブドアが取り組んだ「スマートリソース計画」の一環として、サーバ台数を大幅に削減したのだという。ただし、この計画はグリーン化を目的としたものではなく、ライブドアの事業を見直し、収益効率の向上を図るためのものだった。
その取り組みのなかで非主力コンテンツのアウトソース化および不採算コンテンツの整理を実施、その過程でサーバ仮想化で業務を集約しながらサーバ台数を削減していったという。そうした取り組みの結果、2006年には4,500台以上もあったサーバを2008年12月には2,800台前後にまで削減した。
2010年1月の時点でも約2,800台のままだが、注目すべきは、サーバ台数を維持しながらトラフィック量は上昇し続けているという点だ。つまり、台数を増やさずにより多くのトラフィックをさばけるようになったのだ。
ポータル・サイト事業を営むライブドアにとって、トラフィック量の増加は収益の向上に直接的に関係する。同社は、「収益性向上を追及した結果として、グリーン化を実現した」(伊勢氏)のだ。
●Green Cloud Solutions 2010 講演レポート
○開幕記念講演: 収益効率向上の“結果”として達成されるグリーンIT(ライブドア 伊勢幸一氏)
○省電力技術と自動階層化によって実現される高効率のストレージ環境(EMCジャパン 雨堤政昭氏)
○クラウド・モデルの見極めとデータセンターの効率向上――今、CIOに求められる“視点”とは(日本IBM 山下克司氏)
○閉幕記念講演:仮想化とグリッドが、グリーン・クラウドの実現において重要な役割を果たす(産総研 伊藤 智氏)
(Computerworld.jp)
























