マイクロソフト、Atomベースの“グリーンな”サーバを試作
消費電力はサーバ用CPUのおよそ20分の1、待機電力も大幅に削減米Microsoftは、ネットブック用に開発された米国Intelの低価格プロセッサ「Atom」を使用した、低消費電力型サーバの開発を進めている。先週開催された同社主催の最新技術紹介イベント「TechFest 2009」において、その一端が紹介された。
Atomは、最新のマルチコア・サーバ用CPUに比べて処理性能が低いものの、動作と冷却に必要な電力も小さい。Microsoft Researchのソフトウェア・アーキテクチャ担当ディレクター、ジム・ラルース(Jim Larus)氏はTechFestで講演し、「従来のサーバ用プロセッサに比べ、消費電力はおよそ20分の1である」と述べた。
ラルース氏は、「処理性能が低いため設置台数を増やしてカバーしなければならないが、それでも、同じエネルギー量で比較すれば、従来型よりも多くの仕事ができる。つまり、データセンター全体のエネルギー効率は向上する」と説明した。
データセンターを運営する企業は、長期的な電力コストが、サーバ・ハードウェアにかかるコストよりもはるかに大きいという事実を痛感している。
TechFestにおいて、ラルース氏は50台のAtomサーバを搭載した試作サーバ・ラックの動画を上映し、Atomの発熱量が少ないため、ラックを冷却するための強力なファンは不要であると説明した(個々のCPUには冷却ファンが必要)。また、今後はMicrosoftの大規模データセンターや、従来型のサーバ、運送用コンテナに設置されたサーバなどで利用できるのではないかとの見通しも示した。
さらに、Microsoftのスケーラブル/マルチコア・コンピューティング担当ディレクター、ダン・リード(Dan Reed)氏は、スリープ状態/稼働状態を素早く切り替えることができるAtomの特徴を生かした、エネルギー効率化のためのサーバ管理ツール「Marlowe」も開発中であると語った。
「Green Data Center」ブログを運営しているコンサルタントのデーブ・オハラ(Dave Ohara)氏によれば、AtomはノートPCやネットブック用に設計されているため、デスクトップPC用やサーバ用のCPUとは違ってスリープ/ハイバネート状態からすぐに起動する(稼働状態へ移行する)ことができるという。
Microsoftによると、平均的なサーバでは、待機時間(アイドル状態)が全稼働時間のうち75%を占める。Atomサーバを利用し、待機時間中のCPUをスリープ状態に切り替えることで消費電力はさらに削減され、システム全体の消費電力はおよそ2〜4ワットまで下げられるという。
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