スマートハウスの中核製品「エネファーム」の第2世代モデルが登場|グリーンIT|トピックス|Computerworld

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スマートハウスの中核製品「エネファーム」の第2世代モデルが登場

70万円値下げし、普及拡大を図る
(2011年02月09日)

東京ガスとパナソニックが共同開発した新型家庭用燃料電池「エネファーム」。4月1日に発売される

 本格的な低炭素社会の到来をにらみ、それに対応するスマートハウスやスマートシティの市場が盛り上がりを見せつつある。発電・蓄電機器や電化製品、エネルギー機器などを情報通信ネットワーク経由で制御し、CO2排出量やエネルギー消費量を効果的に削減することで、企業のビジネス活動や一般市民の生活をより快適で便利にするというコンセプトが基盤になっている。当然、その中核技術の1つとなるITにも、市場拡大の期待が寄せられている。

 調査会社IDC Japanでは、国内におけるスマートシティ関連のIT市場(ハードウェア、ソフトウェア、ITサービスを含む)は、2010年が2,407億円、2011年が2,767億円(前年成長率14.9%)、2010〜2015年の年間平均成長率(CAGR)は17.3%で推移し、2015年には5,352億円へ拡大すると予測している。改正省エネ法など温室効果ガス排出量規制への対応、組立製造業やプロセス製造業を中心とする電気自動車(EV)/プラグイン・ハイブリッド車の本格生産と海外展開に向けたバリューチェーン強化、高速公共交通網の整備に合わせて進む「コンパクトシティ」を起点とした中心市街地型都市再生の取り組みなどが成長を牽引するという。

 もっとも、スマートシティ関連のIT市場が成長するためには、まず発電・蓄電機器やエネルギー機器、スマート家電製品などが市場に浸透していかなければならない。

 そうした中、家庭用燃料電池「エネファーム」で市場をリードする東京ガスとパナソニックは2011年2月9日、同製品の第2世代モデルとなる新製品を開発し、2011年4月1日から出荷を開始すると発表した。

 エネファームは、都市ガスから取り出した水素を、空気中の酸素と化学反応させることで発電するとともに、その際に出る熱も給湯や暖房に利用することができる。新モデルでは、火力発電所から送電される電気と、都市ガス給湯暖房機からの給湯・暖房を行う方式に比べて、定格発電時にCO2排出量を約48%削減。さらに一次エネルギー消費量を約35%削減でき、年間光熱費を約5万〜6万円節約、年間のCO2排出量を約1.5トン削減できるという。

 両社では、2009年5月に、他社に先駆けて、家庭用燃料電池の一般販売を開始。パナソニックでは累計5,000台を出荷し、そのうち東京ガスが4,000台を販売した実績を持つ。

 新製品では、定格発電効率40%を達成するとともに、世界最高(パナソニック調べ)の定格発電効率41%を実現。発電効率を向上させるとともに、運転時間を5万時間と耐久長時間化。これにより、250〜750Wへと発電出力を最適化し、業界最高の環境性能を達成している。

 また、部品点数を約30%削減することによりシステムを簡素化し、発電を行うスタックや水素を作る燃料処理器の小型化や、総重量を約20%軽量化することでコストダウンを達成。現行製品に比べて、希望小売価格を約70万円引き下げ、276万1,500円(税込、設置工事費別)とした。政府の補助金や値引きなどを含めると、実質100万円台前半で購入できるという。

 さらに、設置スペースを2平方メートルと現行製品に比べて2分の1に縮小。キッチンに設置される「台所リモコン」の画面表示を大型化することで視認性と操作性が高められている。


笑顔で握手を交わすパナソニックの岩佐隆司氏(左)と東京ガスの小林裕明氏

 東京ガス執行役員燃料電池事業推進部長の小林裕明氏は、「東京ガスでは、2010年度計画を2,500台としていたが、2011年度はその2倍となる5,000台の販売を目指す。今は、環境に関心が高い人や、先進技術に興味がある人が主な対象となっているが、家庭用燃料電池の普及の入り口といえるタイミングに差し掛かってきたと判断している。環境貢献ができる商品としての普及を図る」と語り、「2年後には年間1万台の規模にまで販売台数を引き上げたい。そのためには購入価格で100万円を切る水準とする必要がある」との見通しを述べた。

 一方、パナソニック ホームアプライアンス社燃料電池プロジェクト技術グループの岩佐隆司グループ・マネージャーは、「パナソニックは、2011年度に年間6,000台以上の生産体制を構築する。要素技術の低コスト開発と、スタック技術の自動車への採用などを背景とした量産化効果によって、コストダウンを図る努力をしたい」と語った。

 現段階では、ITとの密接な連携までは実現されていないが、実証実験レベルではすでにさまざまな試みがなされている。スマートハウス/スマートシティにおいてITは運用/設備管理の効率化を支えるという重要な役割を担い、企業情報システムと同等かそれ以上に重要な位置づけとなることは確実である。

(大河原克行)

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