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【Springboard予測】

アジア太平洋地域のSaaS型ERP市場、2012年には2億ドル規模に成長へ

2008年の5.5倍に急拡大
(2009年05月19日)

 シンガポールの調査会社Springboard Researchは5月上旬、アジア太平洋地域におけるSaaS型ERP市場が、2008年の3,500万米ドルから2012年には1億9,300万米ドルに拡大するとの見通しを明らかにした。

 Springboardによると、アジア太平洋地域の大企業に勤めるCIOとIT部門の意思決定者530人を対象にした調査において、SaaSを検討している人の35%が、1年以内にSaaS型ERPを購入することに興味を示したという。

 また、同地域のSaaSユーザーを対象とした調査でも、回答者の20%はすでにSaaS型ERPを利用していることが判明した。

 現在、アジア太平洋地域のSaaS市場全体のうち、ERP(およびSCMとPLM)アプリケーションが占める割合は7%程度で、金額にすると3,500万米ドルほどだ。これが2012年には1億9,300万米ドルにまで膨れ上がるというのがSpringboardの見方だ。

 「この地域、なかでも成長市場である中国とインドでは、オンプレミス(自社運用)型ERPアプリケーションがまだ広く普及していない。これは、言いかえればSaaSが深く入り込む余地があるということだ」と、Springboardの新興ソフトウェア担当上級マーケット・アナリスト、バラカ・バルア・アガーワル(Balaka Baruah Aggarwal)氏は分析する。

 Springboardのソフトウェア担当バイスプレジデント、マイケル・バーンズ(Michael Barnes)氏は、SaaS型ERPのカスタマイズ性が向上しつつあることも、同市場の成長を後押しすると予想する。

 「これまでSaaS型ERPがあまり人気にならなかった理由として、SaaS型ではカスタマイズの柔軟性が限られていることがあった。だが、ベンダー各社はカスタマイズ機能の改善に力を入れていることから、今後は初めてERPを導入する企業に積極的に採用されるだろう」(バーンズ氏)

 アジア太平洋地域でSaaS型ERP市場がいまひとつ成長していない理由は、ほかにもある。ERPを扱う大手有名ベンダーがアジアには少ないことや、細かなニーズにこたえられる堅牢かつ成熟したソリューションが存在しないことなどだ。

 SaaS型ERPベンダーの中でアジア太平洋地域全体をカバーしているのは米国NetSuiteだけであり、同社はオーストラリアとASEAN地域に強いほか、インドなどの急成長市場でも事業を拡大している。

 これに対して、NetSuite以外の大手ベンダーは、インドの最大手Ramco Systemsのように、特定の国だけに注力する傾向があるという。

 現在、米国のSaaS型ERPベンダーの多くがアジア太平洋地域への参入を模索中だ。だが、他のSaaSアプリケーションとは対照的に、同地域で市場を牽引するのは現地のベンダーになると、Springboardでは見ている。

(Computerworld香港版)

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