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オラクル、Webベースのオフィス・スイート「Cloud Office 1.0」を発表

利用価格は「Google Apps for Business」より安く設定
(2010年12月16日)

Oracleが発表したWebベースのオフィス・スイート「Oracle Cloud Office 1.0」(製品データシートPDFより)。Webを介して複数メンバーで文書の共同編集ができ、モバイル・デバイスからのアクセスにも対応しているという

 米国Oracleは12月15日、Webベースのオフィス・スイート「Oracle Cloud Office 1.0」の提供開始を発表した。同スイートは米国Microsoftや米国Googleのオンライン・アプリケーションと競合することになる。

 Cloud Officeは、同日発表されたオフィス・スイート・ソフトウェアの最新版「Oracle Open Office 3.3」との統合が図られている。

 Open Officeと同様に、Cloud OfficeはXMLベースのファイル形式であるODF(Open Document Format)を標準の文書フォーマットとしている。アプリケーションにはワープロ、表計算、プレゼンテーションなどがあり、Oracleによれば、Microsoft Officeの文書フォーマットとも互換性がある。

 Cloud Officeを利用することで、ユーザーはWeb上でドキュメントの共同編集作業を行うことができ、モバイル・デバイスからもドキュメントにアクセスできるという。ただし現時点では、対応デバイスについては明らかにされていない。

 「Cloud Officeは“Webスケール”のSaaS(Software as a Service)アーキテクチャ上に構築されているため、一般企業のオンプレミス導入だけでなく、“エンタープライズやキャリア・グレードでの導入展開”にも対応できる」(Oracle)

 Oracleの資料(PDF)によると、Cloud Officeには幾つかのエディションが用意されている。オンプレミス導入する企業のユーザーは「Professional Edition」、また、通信事業者やサービス・プロバイダが提供するサービスとしてCloud Officeを利用するユーザーは「Home Edition」「Standard Edition」、「Professional Edition」などに該当する。

 Cloud Office Professional Editionは永久ライセンス料が90ドルで、22%の年間保守料が別途かかる。Cloud Office Standard Editionは、通信会社やISPからユーザー当たり40ドルで販売され、サポートは販売者から提供される。Cloud Office Home Editionは、現時点では提供されていないと、Oracleの広報担当者は述べた。

 Cloud Officeはサブスクリプション方式でも販売され、料金はProfessional Editionがユーザー当たり年間40ドル、Standard Editionが同20ドルだという。

 価格は、Cloud OfficeがGoogle Apps for Businessのような既存製品に対抗して成功を収めるうえで重要な要素になるかもしれない。Google Apps for Businessはユーザー当たり年間50ドルとなっている。

 一方、Open Office 3.3には、Oracleのビジネス・インテリジェンス(BI)ソフトウェア「Business Intelligence Server」、同ERPソフトウェア「E-Business Suite」、Microsoftのビジネス・コラボレーション・プラットフォーム「SharePoint Server」といったアプリケーションとの連携を可能にするプラグインなどの新機能が用意されている。

 Oracleが競合オフィス・スイートに追いつくための道のりは遠いが、同社はOpen Officeをより柔軟かつオープンな選択肢と位置づけることで追い上げたい考えだ。

 Open Office 3.3 Standard Editionは、従業員数100人未満の企業向けで、価格は49.95ドル。一方、Enterprise Editionは従業員数100人以上の企業向けで、提供するツールやコネクタ、対応プラットフォームがStandardよりも多く、価格はユーザー当たり90ドルとなっているが、ボリューム・ディスカウントも受けられる。

 だが、Officeとの相互運用性を確保するためにかかるコストもある。Oracleは今年、Open OfficeとMicrosoft Office間でのファイル共有を可能にするODFプラグインを有料化し、価格をユーザー当たり90ドルとした。Open OfficeはOracleに買収されたSun Microsystemsが所有していた製品で、Sunはこのプラグインを無償提供していた。

 それでも、Oracleは、「Open Officeを使えば、顧客はオフィス・スイートのライセンス・コストを最大で80%削減できる」と主張している。

 Open Officeにはオープンソース版「OpenOffice.org」があるが、この製品の開発、普及を進める団体であるOpenOffice.orgに参加するボランティアとベンダーの大部分が、Oracleから独立した新団体を創設し、同スイートのコード改良をスピードアップすることを決めたことが、9月末に発表されている。このボランティアらは「LibreOffice」という新ブランドで、OpenOffice.orgコードに基づくオフィス・スイートの開発を進めている。のちにOracleは、OpenOffice.orgへのコミットメントをあらためて表明した。

 Oracleは、Cloud Officeをオープンソース化する考えは示しておらず、15日の発表でもその考えには言及していない。

(Chris Kanaracus/IDG News Serviceボストン支局)

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