マイクロソフトとグーグル、エンタープライズ検索の優位争いで火花
両社幹部の直接対決で鮮明になった“むき出しのライバル心”米国マイクロソフトと米国グーグルは4月11日、サンフランシスコで開催された技術コンファレンス「Gilbane Conference 2007」のエンタープライズ検索(企業内検索)に関する討論会にそろって参加した。
討論会のパネリストとして登壇したのは、グーグルの検索アプライアンス・ビジネス担当リード・プロダクト・マネジャーのニティン・マンターニ氏と、マイクロソフトのエンタープライズ検索グループ担当プロダクト・マネジャーのジャレド・スパターロ氏。
登壇する際、マンターニ氏がスパターロ氏にパンチを浴びせるジェスチャーをして会場を沸かせたものの、討論ではそれぞれが自社のエンタープライズ検索製品の優位性を強調し、時には相手製品を露骨に批判する場面もあった。
エンタープライズ検索製品には、インターネット検索機能のほかに、企業内の各データベースやファイル・サーバに格納されたデータをはじめ、電子メールなどを検索対象にする機能が求められる。
スパターロ氏は、グーグルがコンシューマー向けインターネット検索市場のリーダーであることは認めたものの、「コンシューマー向け検索市場での成功が、企業向け検索市場の成功に結び付くとはかぎらない」とグーグルを牽制した。
スパターロ氏によると、企業が利用する検索製品は3つの市場に分けられるという。
1つ目はグーグルがリーダーであるコンシューマー市場と同様の「コモディティ市場」、2つ目は自社に必要な機能を企業側で拡張できる製品の「中間市場」、3つ目は「e-discovery(電子開示)」に対応できるような、情報を的確かつ迅速に検索できる製品の「ハイエンド市場」である。
スパターロ氏は、中間市場とハイエンド市場でマイクロソフトはグーグルよりも優位な立場にいると主張した。
「われわれは企業のIT専門家のニーズを熟知しており、それにこたえられる“魅力的”なソリューションを持っている」(スパターロ氏)
これに対し、グーグルのマンターニ氏は、コンシューマー検索エンジンの技術は企業向け検索エンジンにも十分通用すると反発する。
「われわれもハイエンド市場のニーズを理解している。一部に『グーグルにはエンタープライズ検索に必要なツールがない』との見方があるのは承知しているが、それはまちがいだ」と真っ向から反論した。
しかし、こうしたグーグルの主張に首をかしげる専門家もいる。市場調査会社の米国インフォ・トレンズのディレクター、マイケル・マジアルカ氏は、「エンタープライズ検索製品の場合、顧客企業が独自に利用しているビジネス・ソフトウェアとの統合が必要となる。それを考えると、グーグルが同市場で成功できるかどうかは未知数だ」と語る。
マイクロソフトが提供する「Windows Live Search」は、企業内での情報検索とインターネット上の検索を組み合わせることができる。
一方、グーグルは「Google Search Appliance(GSA)」や「Google Mini」といった、中小規模企業や部門を対象にしたアプライアンスを販売している。Google Miniは1台2,000ドルからと低価格だ。
マジアルカ氏は、グーグルのアプライアンスが「シンプルなインタフェース」を持つことを評価している。しかし、エンタープライズ検索製品の場合、マイクロソフトやドイツのSAP、米国オラクルなど、企業向けソフトウェア・ベンダーの製品のほうが顧客に“近い位置にある”と指摘する。
「エンタープライズ検索市場で成功するには、顧客企業のビジネス・プロセスに検索機能をどれだけ組み込めるかがカギとなるのだ」(マジアルカ氏)
(ロバート・マリンズ/IDG News Service サンフランシスコ支局)



























