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マルチコア・コンピューティング

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消費電力は同等でも性能は7倍――京都大学が新スパコン導入へ

AMDのクアッドコアOpteronを1,664個搭載
(2008年02月19日)

 京都大学は2月14日、現在使用しているクラスタの7倍の性能を持ち、エネルギー効率も高いスーパーコンピュータを導入すると発表した。新しいマシンは、Barcelonaの開発コード名で知られる米国AMDのクアッドコアOpteronプロセッサを搭載する。

 京都大学が導入するクラスタは、富士通の「HX600」サーバ・416台で構成される。各サーバは4個のクアッドコアOpteronを搭載するため、クラスタ・システムに組み込まれるプロセッサの数は全部で1,664、Opteronコアの数は6,656になる。このHX600クラスタは、科学技術計算や遺伝子情報処理、コンピュータ・グラフィックスや大規模アーカイブ検索などに使用される予定だ。

 京都大学では、HX600クラスタのほかに、SPARC64プロセッサ・ベースのマルチプロセッシング・クラスタも導入する予定だ。同クラスタは、SPARCエンタープライズUNIXサーバ7台で構成され、1TBのメモリを搭載する。

 京都大学によると、HX600クラスタの理論上のピーク性能は61.2TFLOPSに達する(1TFLOPSは1秒当たり1兆回の浮動小数点演算を実行)。この数字は、スパコンの性能ランキング「TOP500 Supercomputing Sites」で言えば20位以内に確実に入る性能に匹敵する。

 新しいクラスタは、京都大学で現在使われているスパコンの7倍の性能を持つ計算になるが、消費電力は現行モデルと同レベルにとどまる見通しだ。1TFLOPS当たりのワット数で見ると、HX600クラスタは現行マシンの15%ほどにすぎないという。

 今の時代、スパコンにも高いエネルギー効率が求められる。2007年に発表された、エネルギー効率重視の新たなスパコン・ランキングも、この問題の重要性を強く印象づけるものとなっている。

 Green 500と題するこのランキングは、バージニア工科大学とバージニア州立大学の2人の教授が作成したもので、ランキング第1版で1位に選ばれたのは、英国科学技術設備審議会のダルスベリー研究所にあるIBMのBlueGene/Pシステムだった。このコンピュータは、1ワットの消費電力で357MFLOPSの演算が可能とされている(1MFLOPSは1秒当たり100万回の浮動小数点演算を実行)。

 富士通では、京都大学に設置されるコンピュータの正確なエネルギー消費量を公表していないが、マシン全体でおよそ600キロワットの電力を使用するとの見積もりを示している。理論上のピーク性能を基にこの見積もり値からエネルギー効率を計算すると、1ワット当たりおよそ102MFLOPSとなる。

(Martyn Williams/IDG News Service 東京支局)

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