価格性能比の向上著しい「TOP500」下位スパコン――GPUの採用拡大が要因 |マルチコア・コンピューティング|トピックス|Computerworld

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マルチコア・コンピューティング

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【解説】

価格性能比の向上著しい「TOP500」下位スパコン――GPUの採用拡大が要因

GPU活用アプリの開発が今後の課題
(2009年06月29日)

スーパーコンピュータ(スパコン)の世界で今、1つの大きな流れとなっているのが、ローエンドに属するマシンの著しい性能向上だ。先ごろ発表されたTOP500ランキングでも、下位に位置するスパコンほど価格性能比の向上が大きい傾向が見られる。手ごろなコストでスパコンを利用する――そんな時代の到来を予感させる動きだと言えそうだ。

2年前の最下位機種が、今ではわずか1万ドルに

 6月23日に発表されたスパコン性能ランキング「TOP500」の最新版には、もはや驚くような展開は見られない。今回もトップはPFLOPS(ペタフロップス。毎秒1,000兆回の浮動小数点演算が可能)を超える性能を有する「RoadRunner」(IBM)だったし、その座を脅かすような強敵も現れていない。


PFLOPSの壁を破ったIBMのスパコン「RoadRunner」

 RoadRunnerが2008年にPFLOPSの壁を破ったことで、EXAFLOPS(エクサフロップス。1,000PFLOPS)というスパコンの新たな地平が見えてきたことは事実である。だが、そこに到達するのはまだ遠い先になりそうだ。

 ただし、ランキングを下位から見ていくと、興味深い事実も浮かび上がってくる。

 ランキングの最下位機種は17.1TFLOPS(テラフロップス。毎秒1兆回の浮動小数点演算が可能)の性能を持ち、6カ月前に最下位だった機種の12.64TFLOPSから大幅にアップしている。これは、スーパーコンピュータの性能が全体的に向上していることの表れだと言えよう。

 同時に、価格性能比も向上した。例えば、2年前の最下位機種(4TFLOPS)と同等のシステムは、現在ではわずか1万ドルで購入することができる。

 高い価格性能比を誇るPCがクライアント・コンピューティングを“大衆化”したように、性能向上が進むローエンドのスパコンで今、それと同様の変化が起こっているのだ。

 ローエンドとはいえ、このようなスパコンでも、数百あるいは数千のCPUコア上で効果的にアプリケーションを実行することが可能だ。そうした性能が安価に入手できるとなれば、多くのオフィスや研究センターが手ごろなコストでHPC(High Performance Computing)を利用し、そのパワーの恩恵を受けられる可能性がある。

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